NTR税率

MFN税率、WTO協定税率と同じものを意味しています。但しこの用語を使っているのは米国のみで、NTRはNormal Trade Relationsの頭文字からきています。直訳すれば、通常の貿易関係、正常の貿易関係を築けることを意味します。

元来、MFN税率は最恵国待遇税率のことですが、WTO加盟国が増えた為、現在では貿易取引を行うほとんどの国でこの税率が適用可能となったことから「最恵国(MFN)」ではないという指摘があり、米国ではNTR税率と改められました。ちなみに、このNTR税率が適用されない国は経済制裁を受け貿易そのものができない国を除くと、キューバと北朝鮮のみです。

米国に絡んだ貿易以外ではあまり使うことも目にすることもない用語ですが、同国では輸入先によってさまざまな関税体系を持っていますので、それらの特恵税率を享受できない場合、このNTR税率が適用されることになります。