物品の国際的な「相場」によって、関税を上げ下げするのがスライド関税と呼ばれる課税方式です。輸入時の価格が高騰している場合は、輸入関税を無税にして購入者側の負担軽減、国内に物品を入れやすいようにし、逆に国際相場が低価格となっているような場合は、通常の関税をかけるというような方法となります。
関税割当制度ほどに国内市場へ入る物品を直接コントロールするものではありませんが、相場の上げ下げが大きいようなもので、かつ通常の関税が高いのであれば、それなりに流通量にも影響を及ぼしますが、流通量そのものの制御というよりは、購入者保護の色合いの強いものといえます。
このスライド関税を採用している精製銅の塊と銅合金の塊はHSコードで言うと7403項となります。
6ケタの以降の日本固有のHSコード部分にて、「課税価格が1キログラムにつき485円以下」、「課税価格が1キログラムにつき485円を超え500円以下のもの」、「課税価格が1キログラムにつき500円を超えるもの」といった具合に、単価によって関税率が変えてあります。500円を超える場合は無税になっています。