特恵基準のBとは

特恵基準とは、特定の国同士で協定を結び、関税の免除や削減などをはかるFTAやEPAなどを使う場合に、製品をカテゴライズするための基準です。

具体的には、原産地証明書の記載事項のなかに、特恵基準がAかBかを指定する欄があります。また適用しようとしている協定に規定がある場合は、この欄にはACU(累積)、DMI(デミニマス規定、僅少の非原産材料)といった救済規程を用いた場合、それぞれの記号も記載するルールになっています。

特恵基準のAとBの違いは次の通りです。

特恵基準のAとBの違い
A 完全生産品 原材料もすべて自国でまかなわれた物品のことで、例えば自国で獲れた魚や農産物、自国の鉱山で採取された鉱物などが相当します。
B 非原産材料を使用して自国で生産された品 ほとんどの物品、特に工業製品はこのBに相当します。部品の一部分だけを海外製のものを使った、原材料の一部を外国産で協定とは無関係のものを使っている等、様々なパターンが考えられますが、FTA協定やEPA協定とは、この非原産材料を如何にして原産材料にするのかという双方での取り決めともいえます。非原産材料と使っても、どのような場合に「原産性」が付与されるかを定めたルールを「原産地規則」といいます。

特恵基準のBはこの非原産材料を使用して自国で生産した製品のことを指しています。