タリフピーク

タリフピークとは高関税率を維持されている物品そのものや、高関税率であることを意味します。WTO加盟国のなかでも特に先進国は、MFN税率(WTO協定税率)の低減に率先して取り組んでおり、全タリフラインに占める関税率はかなり低い水準にまで落ちています。

これはWTOの前進であるGATTのウルグアイ・ラウンドにて、関税率の上限を交渉国相互で引き下げる取り決めを行い、随時実施してきた結果です。

ただし、こうした状況でも農産物を代表とする一部国内産業保護が必要な品目については、関税率低減を行わずに高い水準に保っています。関税の持つ役割のひとつが国内産業の保護にあるため、多くの国でこうした関税率を下げたくない品目は存在し、自由貿易協定を結ぶ際にもセンシティブ品目エクスクルーシブ品目(除外品目)として、関税低減については慎重な姿勢がとられています。

ただ、関税の低減を進められるだけ進めてしまっている部分もあるため、貿易の自由化における交渉ではどの国も交渉カードが残されておらず、こうした聖域ともされてきた関税を下げたくない部分にまで踏み込まざるを得なくなっているという事情もあります。

一度MFN税率を下げてしまうと、容易にあげることができなくなり、WTO加盟国すべてに対して同様の待遇をせねばなりません(FTA協定やEPA協定、関税同盟などは例外。ただしこれらはいずれもMFN税率よりもさらに関税率を下げたり、関税をなくしたりするための協定です。)