付加価値基準(VAルール)を使う場合、最終製品を作るのに使った部品の中身についても、原産と非原産の割合が見えてきます。この際、部品が「原産品」の要件を満たしていなかった場合、この部品価格全体を「非原産品」として計算する方法がロールダウンです。たとえ非原産とされていても、原産材料を使っているので、その分だけカウントしたいということができません。この反対の原理をもつルールであるロールアップとセットで採用されていることも多いルールです。
日本が締結する経済連携協定では以下の協定が品目によってこのロールダウン方式を採用しています。
- チリ
- タイ
- ベトナム
- インド
- ASEAN
ロールダウンとロールアップがともに採用されている場合は、部材の中身に含まれる原産材料だけをカウントして計算に組み込むことはできなくなります。