アメリカでの輸入時にかかるMPF

関税や貿易に関連した文脈で用いられるMPFとは、Merchandise Processing Feeの頭文字をとった略語で、米国への輸入の際、関税の他に徴収される税関使用料金のことを意味します。通関手続き等にかかる手数料のようなものです。

FOB価格で2500ドル以上の商業貨物に対しては以下に記載の率をかけて課される料金で、2500ドルに満たないものについては固定料金(出荷単位ごとに、2ドル~9ドル)となります。

この2500ドル以上、未満というのは、米国での通常の通関であるformal entryと簡易通関(略式通関)となるinformal entryの基準線です。

通常通関品(formal entry)については、MPFはFOB価格に掛けて算出されます。金額は関税率同様に、価格に対して一定の率を掛けて出されます。

この率はFOB価格の0.3464%(2014年時点)と高額ではありませんが、最低料金となるminimum feeと、最高額となるmaximum feeが設定されています。

最低使用料金が25USD、最大料金が485USDとなります。

このため、FOB価格で2500USD以上、おおむね7217USD以下(日本円にして約77万円前後。レートのより変動)の物品を輸入する場合は、25ドル徴収される可能性があります。逆に、FOB価格の0.3464%が485ドルを超えてしまうような場合は、485ドルのみ徴収され、それ以上課せられることはありません。

また、MPFが免除されるケースとしては、自由貿易協定や特恵貿易協定、GSP等の一部対象国等があります。特に、米国では自由貿易協定を締結した場合は、MPFの費用も免除されるケースが多く見られます。

関税の他に米国への輸入時にはMPFとあわせて、海上輸送の場合にはHMF(Harbor Maintenance Fee)と呼ばれる港湾メンテナンス料がかかります。

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