除外品目

FTA協定において除外品目といった場合、関税率を交渉する際に、交渉対象から除外する物品のカテゴリーのことを言います。エクスクルーシブ、もしくはエクスクルーシブリスト、EL品目とも略されます。Exclusive Listの略で、関税率を上げるとも下げるとも約束しない品目群で、事実上、交渉の対象外となる品目です。譲許表などではXの記号で表示されることもあります。

関税を即時に撤廃したり、徐々に減免していき一定期間経過後に関税をなくしたりする通常品目であるノーマルトラックとは異なり、関税の減免には慎重な姿勢を見せるセンシティブトラックの中の1カテゴリーとして考えられることもあります。これはセンシティブトラックのカテゴリー内の品目でも、一定の条件によって交渉を行うことがあるため、完全に協定から除外して考えるものを「除外品目」と明確化してあるものです。

除外品やセンシティブトラックの中身次第では、自社や所属する業界・産業には全く恩恵がないということも考えられます。関税によって保護されている産業については、FTA交渉が開始されてもこうしたカテゴリーに取扱品目が掲載されているのであれば、直ちに大きな影響を受けるというわけではありません。

但し、FTAやEPA協定は時を経た後、修正案や改訂案などで再交渉されることがあります。これは歴史の長い協定のいくつかで見られる現象ですが、FTA協定そのものがまだ歴史が浅く、ここ10年の間の急速に締結数が増加しており、今後はさらに修正案や改訂、改正などのための協議が行われることも予想されます。