セルビアはEUには加盟していませんが、FTA協定としては、EUやEFTAとの協定が発効していますので、欧州地域での関税減免を受けることが可能です。また、中央ヨーロッパと旧ユーゴスラビアの国々との地域間FTAであるCEFTAの加盟国でもあります。地理的に近い場所、中央ヨーロッパや欧州、ロシア等、貿易取引が多い国々との間での通商協定を優先して締結し、地盤を固めつつありますが、域外との国や地域とはまだ十分にFTAや経済連携協定は締結・交渉されてはいません。
EUとの関係については、同国の外務省でも民主化と経済再生に重要なパートナーとの認識で、EUの関係強化・深化は、外交方針としても掲げています。EU加盟は最重要外交方針一つとしており、2009年に加盟申請を行い、現在は正式な候補国として認められています。これに先立ち、EUとの間では加盟候補国との間で結ばれる安定化・連合化協定(SAA)も締結されています。
地勢学的にも旧ソ連圏-欧州の境界に位置しますが、EU加盟を目指しつつも、ロシアとの間でもFTA協定を締結し、同国とは石油、ガスといった資源開発の分野で協力していく枠組み協定も締結されています。
欧州と中東のハブともいわれるトルコとの間でも二国間FTAを締結しています。
セルビアのFTAの締結国、協定国、交渉国の一覧
締結国、交渉国 | 協定状況 |
---|---|
CEFTA | 2007年発効。アルバニア、ボスニアヘルツェゴビナ、クロアチア、マケドニア、モルドバ、モンテネグロ、セルビア、コソボ。Central European Free Trade Agreement |
EFTA | FTA、2010年発効 |
EU | 2010年発効。FTA |
ロシア | 2006年発効。FTA |
トルコ | 2010年発効。FTA |
セルビアのFTAに関する情報ソース、関連記事
- CEFTA TRADE PORTAL
- セルビア-EFTA間のFTA(EFTA公式)
- セルビア-各国地域情勢-日本外務省
- セルビア外務省
- セルビアの外交関係(Wikipedia)
- CEFTA(Wikipedia)
- セルビア税関(公式)
- セルビア関税率の一覧(セルビア税関資料:1231頁)