外国為替及び外国貿易法

外国為替及び外国貿易法
(昭和二十四年十二月一日法律第二百二十八号)

最終改正:平成二六年六月一三日法律第六九号

   第一章 総則

(目的)
第一条  この法律は、外国為替、外国貿易その他の対外取引が自由に行われることを基本とし、対外取引に対し必要最小限の管理又は調整を行うことにより、対外取引の正常な発展並びに我が国又は国際社会の平和及び安全の維持を期し、もつて国際収支の均衡及び通貨の安定を図るとともに我が国経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

第二条  削除

第三条  削除

第四条  削除

(適用範囲)
第五条  この法律は、本邦内に主たる事務所を有する法人の代表者、代理人、使用人その他の従業者が、外国においてその法人の財産又は業務についてした行為にも適用する。本邦内に住所を有する人又はその代理人、使用人その他の従業者が、外国においてその人の財産又は業務についてした行為についても、同様とする。

(定義)
第六条  この法律又はこの法律に基づく命令において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一  「本邦」とは、本州、北海道、四国、九州及び財務省令・経済産業省令で定めるその附属の島をいう。
二  「外国」とは、本邦以外の地域をいう。
三  「本邦通貨」とは、日本円を単位とする通貨をいう。
四  「外国通貨」とは、本邦通貨以外の通貨をいう。
五  「居住者」とは、本邦内に住所又は居所を有する自然人及び本邦内に主たる事務所を有する法人をいう。非居住者の本邦内の支店、出張所その他の事務所は、法律上代理権があると否とにかかわらず、その主たる事務所が外国にある場合においても居住者とみなす。
六  「非居住者」とは、居住者以外の自然人及び法人をいう。
七  「支払手段」とは、次に掲げるものをいう。
イ 銀行券、政府紙幣、小額紙幣及び硬貨
ロ 小切手(旅行小切手を含む。)、為替手形、郵便為替及び信用状
ハ 証票、電子機器その他の物(第十九条第一項において「証票等」という。)に電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によつて認識することができない方法をいう。)により入力されている財産的価値であつて、不特定又は多数の者相互間での支払のために使用することができるもの(その使用の状況が通貨のそれと近似しているものとして政令で定めるものに限る。)
ニ イ又はロに掲げるものに準ずるものとして政令で定めるもの
八  「対外支払手段」とは、外国通貨その他通貨の単位のいかんにかかわらず、外国通貨をもつて表示され、又は外国において支払のために使用することのできる支払手段(本邦通貨を除く。)をいう。
九  削除
十  「貴金属」とは、金の地金、金の合金の地金、流通していない金貨その他金を主たる材料とする物をいう。
十一  「証券」とは、券面が発行されていると否とを問わず、公債、社債、株式、出資の持分、公債又は株式に関する権利を与える証書、債券、国庫証券、抵当証券、利潤証券、利札、配当金受領証、利札引換券その他これらに類する証券又は証書として政令で定めるものをいう。
十二  「外貨証券」とは、外国において支払を受けることができる証券又は外国通貨をもつて表示される証券をいう。
十三  「債権」とは、定期預金、当座預金、特別当座預金、通知預金、保険証券及び当座勘定残高並びに貸借、入札その他に因り生ずる金銭債権で前各号に掲げられていないものをいう。
十四  「金融指標等先物契約」とは、金融商品取引法 (昭和二十三年法律第二十五号)第二条第二十一項 に規定する市場デリバティブ取引(政令で定めるものを除く。以下この号において同じ。)、同条第二十二項 に規定する店頭デリバティブ取引(政令で定めるものを除く。)及び同条第八項第三号 ロに規定する外国金融商品市場において行われる同条第二十一項 に規定する市場デリバティブ取引に類する取引その他これらに類する取引として政令で定める取引に係る契約をいう。
十五  「貨物」とは、貴金属、支払手段及び証券その他債権を化体する証書以外の動産をいう。
十六  「財産」とは、第七号、第十号、第十一号、第十三号及び前号に規定するものを含む財産をいう。
2  居住者又は非居住者の区別が明白でない場合については、財務大臣の定めるところによる。

(外国為替相場)
第七条  財務大臣は、本邦通貨の基準外国為替相場及び外国通貨の本邦通貨に対する裁定外国為替相場を定め、これを告示するものとする。
2  財務大臣は、前項の規定により本邦通貨の基準外国為替相場を定めようとするときは、内閣の承認を得なければならない。
3  財務大臣は、対外支払手段の売買等所要の措置を講ずることにより、本邦通貨の外国為替相場の安定に努めるものとする。

(通貨の指定)
第八条  この法律の適用を受ける取引又は行為に係る通貨による支払等(支払又は支払の受領をいう。以下同じ。)は、財務大臣の指定する通貨により行わなければならない。

(取引等の非常停止)
第九条  主務大臣は、国際経済の事情に急激な変化があつた場合において、緊急の必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、政令で定める期間内において、この法律の適用を受ける取引、行為又は支払等の停止を命ずることができる。
2  前項の規定により命ずる停止は、その停止の時までにこの法律により認められている支払を不可能とするものではなく、その停止による支払の遅延は、政令で定める期間内に限られるものとする。

   第二章 我が国の平和及び安全の維持のための措置

第十条  我が国の平和及び安全の維持のため特に必要があるときは、閣議において、対応措置(この項の規定による閣議決定に基づき主務大臣により行われる第十六条第一項、第二十一条第一項、第二十三条第四項、第二十四条第一項、第二十五条第六項、第四十八条第三項及び第五十二条の規定による措置をいう。)を講ずべきことを決定することができる。
2  政府は、前項の閣議決定に基づき同項の対応措置を講じた場合には、当該対応措置を講じた日から二十日以内に国会に付議して、当該対応措置を講じたことについて国会の承認を求めなければならない。ただし、国会が閉会中の場合又は衆議院が解散されている場合には、その後最初に召集される国会において、速やかに、その承認を求めなければならない。
3  政府は、前項の場合において不承認の議決があつたときは、速やかに、当該対応措置を終了させなければならない。

第十一条  削除

第十二条  削除

第十三条  削除

第十四条  削除

第十五条  削除

   第三章 支払等

(支払等)
第十六条  主務大臣は、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行するため必要があると認めるとき、国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため特に必要があると認めるとき又は第十条第一項の閣議決定が行われたときは、当該支払等が、これらと同一の見地から許可又は承認を受ける義務を課した取引又は行為に係る支払等である場合を除き、政令で定めるところにより、本邦から外国へ向けた支払をしようとする居住者若しくは非居住者又は非居住者との間で支払等をしようとする居住者に対し、当該支払又は支払等について、許可を受ける義務を課することができる。
2  前項に定める場合のほか、主務大臣は、我が国の国際収支の均衡を維持するため特に必要があると認めるときは、当該支払が、次章から第六章までの規定により許可を受け、若しくは届出をする義務が課され、又は許可若しくは承認を受ける義務を課することができることとされている取引又は行為に係る支払である場合を除き、政令で定めるところにより、本邦から外国へ向けた支払をしようとする居住者若しくは非居住者又は非居住者に対して支払をしようとする居住者に対し、これらの支払について、許可を受ける義務を課することができる。
3  前二項に定める場合のほか、主務大臣は、この法律又はこの法律に基づく命令の規定の確実な実施を図るため必要があると認めるときは、当該支払等が、次章から第六章までの規定により許可を受け、若しくは届出をする義務が課され、又は許可若しくは承認を受ける義務を課することができることとされている取引又は行為に係る支払等である場合を除き、政令で定めるところにより、本邦から外国へ向けた支払をしようとする居住者若しくは非居住者又は非居住者との間で支払等をしようとする居住者に対し、当該支払又は支払等について、許可を受ける義務を課することができる。
4  前三項の規定により許可を受ける義務を課することができることとされる支払等についてこれらの規定の二以上の規定により許可を受ける義務が課された場合には、当該支払等をしようとする者は、政令で定めるところにより、当該二以上の規定による許可の申請を併せて行うことができる。この場合において、主務大臣は、当該申請に係る支払等について許可を受ける義務を課することとなつた事情を併せ考慮して、許可をするかどうかを判断するものとする。
5  この法律又はこの法律に基づく命令の規定により、取引又は行為を行うことにつき許可若しくは承認を受け、又は届出をする義務が課されているときは、政令で定める場合を除き、当該許可若しくは承認を受けないで、又は当該届出をしないで当該取引又は行為に係る支払等をしてはならない。

(支払等の制限)
第十六条の二  主務大臣は、前条第一項の規定により許可を受ける義務を課した場合において、当該許可を受ける義務が課された支払等を当該許可を受けないで行つた者が再び同項の規定により許可を受ける義務が課された支払等を当該許可を受けないで行うおそれがあると認めるときは、その者に対し、一年以内の期間を限り、本邦から外国へ向けた支払(銀行(銀行法 (昭和五十六年法律第五十九号)第二条第一項 に規定する銀行をいう。以下同じ。)その他の政令で定める金融機関(以下「銀行等」という。)又は資金移動業者(資金決済に関する法律 (平成二十一年法律第五十九号)第二条第三項 に規定する資金移動業者をいう。以下同じ。)が行う為替取引によつてされるものを除く。)及び居住者と非居住者との間でする支払等(銀行等又は資金移動業者が行う為替取引によつてされるものその他政令で定めるものを除く。)について、その全部若しくは一部を禁止し、又は政令で定めるところにより許可を受ける義務を課することができる。

(銀行等の確認義務等)
第十七条  銀行等は、その顧客の支払等が、次の各号に掲げる支払等のいずれにも該当しないこと、又は次の各号に掲げる支払等に該当すると認められる場合には当該各号に定める要件を備えていることを確認した後でなければ、当該顧客と当該支払等に係る為替取引を行つてはならない。
一  第十六条第一項から第三項までの規定により許可を受ける義務が課された支払等 当該許可を受けていること。
二  第二十一条第一項又は第二項の規定により許可を受ける義務が課された第二十条に規定する資本取引に係る支払等 当該許可を受けていること。
三  その他この法律又はこの法律に基づく命令の規定により許可若しくは承認を受け、又は届出をする義務が課された取引又は行為のうち政令で定めるものに係る支払等 当該許可若しくは承認を受け、又は当該届出後の所要の手続を完了していること。

(確認のための是正措置等)
第十七条の二  財務大臣は、銀行等が前条の規定に違反してその顧客の支払等に係る為替取引を行い、又は行うおそれがあると認めるときは、当該銀行等に対し、同項の確認が適切に行われるための措置をとることを命ずることができる。
2  財務大臣は、前項の規定による命令を銀行等に対してする場合において必要があると認めるときは、同項の措置がとられるまでの間、当該銀行等に対し外国為替取引に係る業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は当該銀行等の当該業務の内容を制限することができる。

(資金移動業者への準用)
第十七条の三  前二条の規定は、資金移動業者がその顧客の支払等に係る為替取引を行う場合について準用する。

(銀行等の本人確認義務等)
第十八条  銀行等は、次の各号に掲げる顧客と本邦から外国へ向けた支払又は非居住者との間でする支払等(当該顧客が非居住者である場合を除く。)に係る為替取引(政令で定める小規模の支払又は支払等に係るものを除く。以下「特定為替取引」という。)を行うに際しては、当該顧客について、運転免許証の提示を受ける方法その他の財務省令で定める方法による当該各号に定める事項(以下「本人特定事項」という。)の確認(以下「本人確認」という。)を行わなければならない。
一  自然人 氏名、住所又は居所(本邦内に住所又は居所を有しない外国人で政令で定めるものにあつては、財務省令で定める事項)及び生年月日
二  法人 名称及び主たる事務所の所在地
2  銀行等は、顧客の本人確認を行う場合において、会社の代表者が当該会社のために特定為替取引を行うときその他の当該銀行等との間で現に特定為替取引の任に当たつている自然人が当該顧客と異なるとき(次項に規定する場合を除く。)は、当該顧客の本人確認に加え、当該特定為替取引の任に当たつている自然人(以下この条及び次条において「代表者等」という。)についても、本人確認を行わなければならない。
3  顧客が国、地方公共団体、人格のない社団又は財団その他の政令で定めるものである場合には、当該国、地方公共団体、人格のない社団又は財団その他の政令で定めるもののために当該銀行等との間で現に特定為替取引の任に当たつている自然人を顧客とみなして、第一項の規定を適用する。
4  顧客(前項の規定により顧客とみなされる自然人を含む。以下同じ。)及び代表者等は、銀行等が本人確認を行う場合において、当該銀行等に対して、顧客又は代表者等の本人特定事項を偽つてはならない。

(銀行等の免責)
第十八条の二  銀行等は、顧客又は代表者等が特定為替取引を行う際に本人確認に応じないときは、当該顧客又は代表者等がこれに応ずるまでの間、当該特定為替取引に係る義務の履行を拒むことができる。

(本人確認記録の作成義務等)
第十八条の三  銀行等は、本人確認を行つた場合には、直ちに、財務省令で定める方法により、本人特定事項その他の本人確認に関する事項として財務省令で定める事項に関する記録(以下「本人確認記録」という。)を作成しなければならない。
2  銀行等は、本人確認記録を、特定為替取引が終了した日その他の財務省令で定める日から、七年間保存しなければならない。

(本人確認及び本人確認記録の作成のための是正措置)
第十八条の四  財務大臣は、銀行等が特定為替取引に関して第十八条第一項から第三項まで又は前条第一項若しくは第二項の規定に違反していると認めるときは、当該銀行等に対し、当該違反を是正するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

(資金移動業者への準用)
第十八条の五  第十八条から前条までの規定は、資金移動業者が特定為替取引を行う場合について準用する。

(支払手段等の輸出入)
第十九条  財務大臣は、この法律又はこの法律に基づく命令の規定の確実な実施を図るため必要があると認めるときは、支払手段(第六条第一項第七号ハに掲げる支払手段が入力されている証票等を含む。)又は証券を輸出し、又は輸入しようとする居住者又は非居住者に対し、政令で定めるところにより、許可を受ける義務を課することができる。
2  財務大臣は、この法律若しくはこの法律に基づく命令の規定の確実な実施を図るため必要があると認めるとき又は国際収支の均衡若しくは通貨の安定を維持するため特に必要があると認めるときは、貴金属を輸出し又は輸入しようとする居住者又は非居住者に対し、政令で定めるところにより、許可を受ける義務を課することができる。
3  居住者又は非居住者は、第一項に規定する支払手段又は証券若しくは貴金属を輸出し、又は輸入しようとするときは、当該支払手段又は当該証券若しくは貴金属の輸出又は輸入が前二項の規定に基づく命令の規定により財務大臣の許可を受けたものである場合その他政令で定める場合を除き、政令で定めるところにより、あらかじめ、当該輸出又は輸入の内容、実行の時期その他の政令で定める事項を財務大臣に届け出なければならない。

   第四章 資本取引等

(資本取引の定義)
第二十条  資本取引とは、次に掲げる取引又は行為(第二十六条第一項各号に掲げるものが行う同条第二項に規定する対内直接投資等に該当する行為を除く。)をいう。
一  居住者と非居住者との間の預金契約(定期積金契約、掛金契約、預け金契約その他これらに類するものとして政令で定めるものを含む。第四号、次条第三項及び第五十五条の三第一項において同じ。)又は信託契約に基づく債権の発生、変更又は消滅に係る取引(以下この条、次条第三項及び第五十五条の三第一項において「債権の発生等に係る取引」という。)
二  居住者と非居住者との間の金銭の貸借契約又は債務の保証契約に基づく債権の発生等に係る取引
三  居住者と非居住者との間の対外支払手段又は債権の売買契約に基づく債権の発生等に係る取引
四  居住者と他の居住者との間の預金契約、信託契約、金銭の貸借契約、債務の保証契約又は対外支払手段若しくは債権その他の売買契約に基づく外国通貨をもつて支払を受けることができる債権の発生等に係る取引
五  居住者による非居住者からの証券の取得(これらの者の一方の意思表示により、居住者による非居住者からの証券の取得が行われる権利の当該一方の者による取得を含む。)又は居住者による非居住者に対する証券の譲渡(これらの者の一方の意思表示により、居住者による非居住者に対する証券の譲渡が行われる権利の当該一方の者による取得を含む。)
六  居住者による外国における証券の発行若しくは募集若しくは本邦における外貨証券の発行若しくは募集又は非居住者による本邦における証券の発行若しくは募集
七  非居住者による本邦通貨をもつて表示され又は支払われる証券の外国における発行又は募集
八  居住者と非居住者との間の金融指標等先物契約に基づく債権の発生等に係る取引
九  居住者と他の居住者との間の金融指標等先物契約に基づく外国通貨をもつて支払を受けることができる債権の発生等に係る取引又は金融指標等先物契約(外国通貨の金融指標(金融商品取引法第二条第二十五項 に規定する金融指標をいう。)に係るものに限る。)に基づく本邦通貨をもつて支払を受けることができる債権の発生等に係る取引
十  居住者による外国にある不動産若しくはこれに関する権利の取得又は非居住者による本邦にある不動産若しくはこれに関する権利の取得
十一  第一号及び第二号に掲げるもののほか、法人の本邦にある事務所と当該法人の外国にある事務所との間の資金の授受(当該事務所の運営に必要な経常的経費及び経常的な取引に係る資金の授受として政令で定めるものを除く。)
十二  前各号のいずれかに準ずる取引又は行為として政令で定めるもの

(財務大臣の許可を受ける義務を課する資本取引等)
第二十一条  財務大臣は、居住者又は非居住者による資本取引(第二十四条第一項に規定する特定資本取引に該当するものを除く。)が何らの制限なしに行われた場合には、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行することを妨げ、若しくは国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与することを妨げることとなる事態を生じ、この法律の目的を達成することが困難になると認めるとき又は第十条第一項の閣議決定が行われたときは、政令で定めるところにより、当該資本取引を行おうとする居住者又は非居住者に対し、当該資本取引を行うことについて、許可を受ける義務を課することができる。
2  前項に定める場合のほか、財務大臣は、居住者又は非居住者による同項に規定する資本取引(特別国際金融取引勘定で経理されるものを除く。)が何らの制限なしに行われた場合には、次に掲げるいずれかの事態を生じ、この法律の目的を達成することが困難になると認めるときは、政令で定めるところにより、当該資本取引を行おうとする居住者又は非居住者に対し、当該資本取引を行うことについて、許可を受ける義務を課することができる。
一  我が国の国際収支の均衡を維持することが困難になること。
二  本邦通貨の外国為替相場に急激な変動をもたらすことになること。
三  本邦と外国との間の大量の資金の移動により我が国の金融市場又は資本市場に悪影響を及ぼすことになること。
3  前項の「特別国際金融取引勘定」とは、銀行その他の政令で定める金融機関が、非居住者(外国法令に基づいて設立された法人その他政令で定める者に限る。以下この項及び次項において同じ。)から受け入れた預金その他の非居住者から調達した資金を非居住者に対する金銭の貸付け、非居住者からの証券の取得その他の非居住者との間での運用に充てるために行う次に掲げる取引又は行為に係る資金の運用又は調達に関する経理をその他の取引又は行為に係る資金の運用又は調達に関する経理と区分して整理するため財務大臣の承認を受けて設ける勘定をいう。
一  前条第一号に掲げる資本取引のうち、非居住者との間の預金契約で政令で定めるものに基づく債権の発生等に係る取引
二  前条第二号に掲げる資本取引のうち、非居住者との間の金銭の貸借契約に基づく債権の発生等に係る取引
三  前条第五号に掲げる資本取引のうち、非居住者が発行する証券(政令で定めるものに限る。)の非居住者からの取得又は非居住者に対する譲渡
四  その他政令で定める取引又は行為
4  前項に規定する特別国際金融取引勘定(以下この項及び次条第二項において「特別国際金融取引勘定」という。)とその他の勘定との間における資金の振替その他の特別国際金融取引勘定の経理に関する事項及び特別国際金融取引勘定において経理される取引又は行為に関し当該取引又は行為の相手方が非居住者であることの確認その他必要な事項については、政令で定める。
5  第二項に規定する資本取引について第一項及び第二項の規定により許可を受ける義務が課された場合には、当該資本取引を行おうとする者は、政令で定めるところにより、これらの規定による許可の申請を併せて行うことができる。この場合において、財務大臣は、当該申請に係る資本取引について許可を受ける義務を課することとなつた事態のいずれをも生じさせないかを併せ考慮して、許可をするかどうかを判断するものとする。
6  財務大臣は、第二十三条第一項の規定により届け出なければならないとされる同項に規定する対外直接投資を行うことについて第一項又は第二項の規定により許可を受ける義務を課したときは、当該許可の申請に係る対外直接投資については、当該許可を受ける義務を課することとなつた第一項に規定する事態又は第二項各号に掲げる事態のほか、同条第四項各号に掲げる事態のいずれをも生じさせないかを併せ考慮して、許可をするかどうかを判断するものとする。

(資本取引等の制限)
第二十二条  財務大臣は、前条第一項の規定により許可を受ける義務を課した場合において、当該許可を受ける義務が課された同項に規定する資本取引を当該許可を受けないで行つた者が再び同項の規定により許可を受ける義務が課された同項に規定する資本取引を当該許可を受けないで行うおそれがあると認めるときは、その者に対し、一年以内の期間を限り、同項に規定する資本取引を行うことについて、その全部若しくは一部を禁止し、又は政令で定めるところにより許可を受ける義務を課することができる。
2  財務大臣は、前条第三項各号に掲げる取引若しくは行為以外の取引若しくは行為(以下この項において「対象外取引等」という。)を特別国際金融取引勘定において経理し、又は同条第四項の規定に基づく命令の規定に違反した者が、再び対象外取引等を特別国際金融取引勘定において経理し、又は当該命令の規定に違反するおそれがあると認めるときは、その者に対し、一年以内の期間を限り、同条第三項各号に掲げる取引又は行為の全部又は一部について特別国際金融取引勘定において経理することを禁止することができる。

(金融機関等の本人確認義務等)
第二十二条の二  銀行等、信託会社(信託業法 (平成十六年法律第百五十四号)第二条第二項 に規定する信託会社及び同条第六項 に規定する外国信託会社をいう。以下同じ。)及び金融商品取引業者(金融商品取引法第二条第九項 に規定する金融商品取引業者であつて、同法第二十八条第一項 に規定する第一種金融商品取引業を行う者及び同条第二項 に規定する第二種金融商品取引業を行う者をいう。以下同じ。)(以下「金融機関等」という。)は、顧客又はこれに準ずる者として政令で定める者(以下この項において「顧客等」という。)との間で資本取引に係る契約の締結その他の政令で定める行為(以下この条において「資本取引に係る契約締結等行為」という。)を行うに際しては、当該顧客等について、本人確認を行わなければならない。
2  第十八条第二項から第四項まで及び第十八条の二から第十八条の四までの規定は、金融機関等が資本取引に係る契約締結等行為を行う場合について準用する。この場合において、第十八条の三第二項中「特定為替取引」とあるのは、「第二十二条の二第一項に規定する資本取引に係る契約」と読み替えるものとする。

(両替業務を行う者への準用)
第二十二条の三  第十八条第二項から第四項まで、第十八条の二から第十八条の四まで及び前条第一項の規定は、本邦において両替業務(業として外国通貨又は旅行小切手の売買を行うことをいう。)を行う者が顧客と両替(政令で定める小規模のものを除く。)を行う場合について準用する。

(対外直接投資)
第二十三条  居住者は、対外直接投資のうち第四項各号に掲げるいずれかの事態を生じるおそれがあるものとして政令で定めるものを行おうとするときは、政令で定めるところにより、あらかじめ、当該対外直接投資の内容、実行の時期その他の政令で定める事項を財務大臣に届け出なければならない。
2  前項の「対外直接投資」とは、居住者による外国法令に基づいて設立された法人の発行に係る証券の取得若しくは当該法人に対する金銭の貸付けであつて当該法人との間に永続的な経済関係を樹立するために行われるものとして政令で定めるもの又は外国における支店、工場その他の事業所(以下「支店等」という。)の設置若しくは拡張に係る資金の支払をいう。
3  第一項の規定による届出をした居住者は、財務大臣により当該届出が受理された日から起算して二十日を経過する日までは、当該届出に係る対外直接投資を行つてはならない。ただし、財務大臣は、当該届出に係る対外直接投資の内容その他からみて特に支障がないと認めるときは、当該期間を短縮することができる。
4  財務大臣は、前項の届出に係る対外直接投資が行われた場合には、次に掲げるいずれかの事態を生じ、この法律の目的を達成することが困難になると認められるとき又は第十条第一項の閣議決定が行われたときに限り、当該対外直接投資の届出をした者に対し、政令で定めるところにより、当該対外直接投資の内容の変更又は中止を勧告することができる。ただし、当該変更又は中止を勧告することができる期間は、当該届出を受理した日から起算して二十日以内とする。
一  我が国経済の円滑な運営に著しい悪影響を及ぼすことになること。
二  国際的な平和及び安全を損ない、又は公の秩序の維持を妨げることになること。
5  前項の規定による勧告を受けた者は、第三項の規定にかかわらず、当該勧告を受けた日から起算して二十日を経過する日までは、同項の届出に係る対外直接投資を行つてはならない。
6  第四項の規定による勧告を受けた者は、当該勧告を受けた日から起算して十日以内に、財務大臣に対し、当該勧告を応諾するかしないかを通知しなければならない。
7  前項の規定により勧告を応諾する旨の通知をした者は、当該勧告をされたところに従い、当該勧告に係る対外直接投資を行わなければならない。
8  第六項の規定により勧告を応諾する旨の通知をした者は、第三項又は第五項の規定にかかわらず、当該勧告を受けた日から起算して二十日を経過しなくても、当該勧告に係る対外直接投資を行うことができる。
9  第四項の規定による勧告を受けた者が、第六項の規定による通知をしなかつた場合又は当該勧告を応諾しない旨の通知をした場合には、財務大臣は、当該勧告を受けた者に対し、当該対外直接投資の内容の変更又は中止を命ずることができる。ただし、当該変更又は中止を命ずることができる期間は、第四項の規定による勧告を行つた日から起算して二十日以内とする。
10  前各項に定めるもののほか、対外直接投資(第二項に規定する対外直接投資をいう。以下同じ。)の内容の変更又は中止の勧告の手続その他これらの勧告に関し必要な事項は、政令で定める。
11  第一項の規定により届け出なければならないとされる対外直接投資について第二十一条第一項又は第二項の規定により財務大臣の許可を受ける義務が課された場合には、当該対外直接投資を行う居住者は、第一項の規定にかかわらず、その届出をすることを要しない。この場合において、当該対外直接投資について既に同項の規定による届出がされているときは、当該届出(同条第一項又は第二項の規定により許可を受ける義務が課された際現に行つていない対外直接投資(第六項の規定により中止の勧告を応諾する旨の通知がされたもの及び第九項の規定により中止を命ぜられたものを除く。)に係るものに限る。)については、これを当該届出のあつた日にされた同条第一項又は第二項の規定により受ける義務を課された許可に係る申請とみなし、当該届出に係る対外直接投資について第四項の規定による勧告、第六項の規定による通知(内容の変更を応諾する旨のものに限る。)又は第九項の規定による命令(内容の変更に係るものに限る。)があつたときは、当該勧告、通知又は命令については、これをなかつたものとみなす。

(経済産業大臣の許可を受ける義務を課する特定資本取引)
第二十四条  経済産業大臣は、居住者による特定資本取引(第二十条第二号に掲げる資本取引(同条第十二号の規定により同条第二号に準ずる取引として政令で定めるものを含む。)のうち、貨物を輸出し、又は輸入する者が貨物の輸出又は輸入に直接伴つてする取引又は行為として政令で定めるもの及び鉱業権、工業所有権その他これらに類する権利の移転又はこれらの権利の使用権の設定に係る取引又は行為として政令で定めるもの(短期の国際商業取引の決済のための資本取引として政令で定めるものを除く。)をいう。以下同じ。)が何らの制限なしに行われた場合には、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行することを妨げ、若しくは国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与することを妨げることとなる事態を生じ、この法律の目的を達成することが困難になると認めるとき又は第十条第一項の閣議決定が行われたときは、政令で定めるところにより、当該特定資本取引を行おうとする居住者に対し、当該特定資本取引を行うことについて、許可を受ける義務を課することができる。
2  前項に定める場合のほか、経済産業大臣は、居住者による特定資本取引が何らの制限なしに行われた場合には、第二十一条第二項各号に掲げるいずれかの事態を生じ、この法律の目的を達成することが困難になると認めるときは、政令で定めるところにより、当該特定資本取引を行おうとする居住者に対し、当該特定資本取引を行うことについて、許可を受ける義務を課することができる。
3  特定資本取引について第一項及び前項の規定により許可を受ける義務が課された場合には、当該特定資本取引を行おうとする者は、政令で定めるところにより、これらの規定による許可の申請を併せて行うことができる。この場合において、経済産業大臣は、当該申請に係る特定資本取引について許可を受ける義務を課することとなつた事態のいずれをも生じさせないかを併せ考慮して、許可をするかどうかを判断するものとする。

(特定資本取引の制限)
第二十四条の二  経済産業大臣は、前条第一項の規定により許可を受ける義務を課した場合において、当該許可を受ける義務が課された特定資本取引を当該許可を受けないで行つた者が再び同項の規定により許可を受ける義務が課された特定資本取引を当該許可を受けないで行うおそれがあると認めるときは、その者に対し、一年以内の期間を限り、特定資本取引を行うことについて、その全部若しくは一部を禁止し、又は政令で定めるところにより許可を受ける義務を課することができる。

(役務取引等)
第二十五条  国際的な平和及び安全の維持を妨げることとなると認められるものとして政令で定める特定の種類の貨物の設計、製造若しくは使用に係る技術(以下「特定技術」という。)を特定の外国(以下「特定国」という。)において提供することを目的とする取引を行おうとする居住者若しくは非居住者又は特定技術を特定国の非居住者に提供することを目的とする取引を行おうとする居住者は、政令で定めるところにより、当該取引について、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
2  経済産業大臣は、前項の規定の確実な実施を図るため必要があると認めるときは、特定技術を特定国以外の外国において提供することを目的とする取引を行おうとする居住者若しくは非居住者又は特定技術を特定国以外の外国の非居住者に提供することを目的とする取引を行おうとする居住者に対し、政令で定めるところにより、当該取引について、許可を受ける義務を課することができる。
3  経済産業大臣は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める行為をしようとする者に対し、政令で定めるところにより、当該行為について、許可を受ける義務を課することができる。
一  第一項の規定の確実な実施を図るため必要があると認めるとき 同項の取引に関する次に掲げる行為
イ 特定国を仕向地とする特定技術を内容とする情報が記載され、又は記録された文書、図画又は記録媒体(以下「特定記録媒体等」という。)の輸出
ロ 特定国において受信されることを目的として行う電気通信(電気通信事業法 (昭和五十九年法律第八十六号)第二条第一号 に規定する電気通信をいう。以下同じ。)による特定技術を内容とする情報の送信(本邦内にある電気通信設備(同条第二号 に規定する電気通信設備をいう。)からの送信に限る。以下同じ。)
二  前項の規定の確実な実施を図るため必要があると認めるとき 同項の取引に関する次に掲げる行為
イ 特定国以外の外国を仕向地とする特定記録媒体等の輸出
ロ 特定国以外の外国において受信されることを目的として行う電気通信による特定技術を内容とする情報の送信
4  居住者は、非居住者との間で、国際的な平和及び安全の維持を妨げることとなると認められるものとして政令で定める外国相互間の貨物の移動を伴う貨物の売買、貸借又は贈与に関する取引を行おうとするときは、政令で定めるところにより、当該取引について、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
5  居住者は、非居住者との間で、役務取引(労務又は便益の提供を目的とする取引をいう。以下同じ。)であつて、鉱産物の加工その他これに類するものとして政令で定めるもの(第三十条第一項に規定する技術導入契約の締結等に該当するものを除く。)を行おうとするときは、政令で定めるところにより、当該役務取引について、主務大臣の許可を受けなければならない。ただし、次項の規定により主務大臣の許可を受ける義務が課された役務取引に該当するものについては、この限りでない。
6  主務大臣は、居住者が非居住者との間で行う役務取引(第一項に規定する特定技術に係るもの及び第三十条第一項に規定する技術導入契約の締結等に該当するものを除く。)又は外国相互間の貨物の移動を伴う貨物の売買、貸借若しくは贈与に関する取引(第四項に規定するものを除く。)(以下「役務取引等」という。)が何らの制限なしに行われた場合には、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行することを妨げ、若しくは国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与することを妨げることとなる事態を生じ、この法律の目的を達成することが困難になると認めるとき又は第十条第一項の閣議決定が行われたときは、政令で定めるところにより、当該役務取引等を行おうとする居住者に対し、当該役務取引等を行うことについて、許可を受ける義務を課することができる。

(制裁等)
第二十五条の二  経済産業大臣は、前条第一項の規定による許可を受けないで同項に規定する取引を行つた者に対し、三年以内の期間を限り、貨物の設計、製造若しくは使用に係る技術(以下この条において「貨物設計等技術」という。)を外国において提供し、若しくは非居住者に提供することを目的とする取引若しくは当該取引に関する貨物設計等技術を内容とする情報が記載され、若しくは記録された文書、図画若しくは記録媒体の輸出(以下「技術記録媒体等輸出」という。)若しくは外国において受信されることを目的として行う電気通信による貨物設計等技術を内容とする情報の送信(以下「国外技術送信」という。)を行い、又は特定技術に係る特定の種類の貨物の輸出を行うことを禁止することができる。
2  経済産業大臣は、前条第二項又は第三項の規定により経済産業大臣の許可を受ける義務が課された場合において当該許可を受けないでこれらの項に規定する取引又は行為を行つた者に対し、一年以内の期間を限り、貨物設計等技術を外国において提供し、若しくは非居住者に提供することを目的とする取引若しくは当該取引に関する技術記録媒体等輸出若しくは国外技術送信を行い、又は特定技術に係る特定の種類の貨物の輸出を行うことを禁止することができる。
3  経済産業大臣は、前条第四項の規定による許可を受けないで同項に規定する取引を行つた者に対し、三年以内の期間を限り、非居住者との間で外国相互間の貨物の移動を伴う貨物の売買、貸借若しくは贈与に関する取引を行い、又は貨物の輸出を行うことを禁止することができる。
4  主務大臣は、前条第六項の規定により役務取引等を行うことについて許可を受ける義務を課した場合において、当該許可を受ける義務が課された役務取引等を当該許可を受けないで行つた者が再び同項の規定により許可を受ける義務が課された役務取引等を当該許可を受けないで行うおそれがあると認めるときは、その者に対し、一年以内の期間を限り、役務取引等を行うことについて、その全部若しくは一部を禁止し、又は政令で定めるところにより許可を受ける義務を課することができる。

   第五章 対内直接投資等

(対内直接投資等の定義)
第二十六条  外国投資家とは、次に掲げるもので、次項各号に掲げる対内直接投資等を行うものをいう。
一  非居住者である個人
二  外国法令に基づいて設立された法人その他の団体又は外国に主たる事務所を有する法人その他の団体
三  会社で、第一号又は前号に掲げるものにより直接に保有されるその議決権(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き、会社法 (平成十七年法律第八十六号)第八百七十九条第三項 の規定により議決権を有するものとみなされる株式についての議決権を含む。以下この号及び次項第四号において同じ。)の数と他の会社を通じて間接に保有されるものとして政令で定めるその議決権の数とを合計した議決権の数の当該会社の総株主又は総社員の議決権の数に占める割合が百分の五十以上に相当するもの
四  前二号に掲げるもののほか、法人その他の団体で、第一号に掲げる者がその役員(取締役その他これに準ずるものをいう。以下この号において同じ。)又は役員で代表する権限を有するもののいずれかの過半数を占めるもの
2  対内直接投資等とは、次のいずれかに該当する行為をいう。
一  会社の株式又は持分の取得(前項各号に掲げるものからの譲受けによるもの及び金融商品取引法第二条第十六項 に規定する金融商品取引所に上場されている株式又はこれに準ずるものとして政令で定める株式を発行している会社(次号及び第三号において「上場会社等」という。)の株式の取得を除く。)
二  非居住者となる以前から引き続き所有する上場会社等以外の会社の株式又は持分の譲渡(非居住者である個人から前項各号に掲げるものに対して行われる譲渡に限る。)
三  上場会社等の株式の取得(当該取得に係る当該上場会社等の株式の数の当該上場会社等の発行済株式の総数に占める割合又は当該取得をしたものが当該取得の後において所有することとなる当該上場会社等の株式の数と、非居住者である個人若しくは法人その他の団体(前項第二号から第四号までに掲げるものに該当するものに限る。)で当該取得をしたものと株式の所有関係等の永続的な経済関係、親族関係その他これらに準ずる特別の関係にあるものとして政令で定めるものが所有する当該上場会社等の株式の数とを合計した株式の数の当該上場会社等の発行済株式の総数に占める割合が百分の十を下らない率で政令で定める率以上となる場合に限る。)
四  会社の事業目的の実質的な変更に関し行う同意(株式会社にあつては、当該株式会社の総株主の議決権の三分の一以上の割合を占める当該株式会社の議決権の数を有するものの行う同意に限る。)
五  本邦における支店等の設置又は本邦にある支店等の種類若しくは事業目的の実質的な変更(前項第一号又は第二号に掲げるものが行う政令で定める設置又は変更に限る。)
六  本邦に主たる事務所を有する法人に対する政令で定める金額を超える金銭の貸付け(銀行業を営む者その他政令で定める金融機関がその業務として行う貸付け及び前項第三号又は第四号に掲げるものが行う本邦通貨による貸付けを除く。)でその期間が一年を超えるもの
七  前各号のいずれかに準ずる行為として政令で定めるもの

(対内直接投資等の届出及び変更勧告等)
第二十七条  外国投資家は、対内直接投資等(相続、遺贈、法人の合併その他の事情を勘案して政令で定めるものを除く。以下この条において同じ。)のうち第三項の規定による審査が必要となる対内直接投資等に該当するおそれがあるものとして政令で定めるものを行おうとするときは、政令で定めるところにより、あらかじめ、当該対内直接投資等について、事業目的、金額、実行の時期その他の政令で定める事項を財務大臣及び事業所管大臣に届け出なければならない。
2  対内直接投資等について前項の規定による届出をした外国投資家は、財務大臣及び事業所管大臣が当該届出を受理した日から起算して三十日を経過する日までは、当該届出に係る対内直接投資等を行つてはならない。ただし、財務大臣及び事業所管大臣は、その期間の満了前に当該届出に係る対内直接投資等がその事業目的その他からみて次項の規定による審査が必要となる対内直接投資等に該当しないと認めるときは、当該期間を短縮することができる。
3  財務大臣及び事業所管大臣は、第一項の規定による届出があつた場合において、当該届出に係る対内直接投資等が次に掲げるいずれかの対内直接投資等(次項、第五項及び第十一項において「国の安全等に係る対内直接投資等」という。)に該当しないかどうかを審査する必要があると認めるときは、当該届出に係る対内直接投資等を行つてはならない期間を、当該届出を受理した日から起算して四月間に限り、延長することができる。
一  イ又はロに掲げるいずれかの事態を生ずるおそれがある対内直接投資等(我が国が加盟する対内直接投資等に関する多数国間の条約その他の国際約束で政令で定めるもの(以下この号において「条約等」という。)の加盟国の外国投資家が行う対内直接投資等で対内直接投資等に関する制限の除去について当該条約等に基づく義務がないもの及び当該条約等の加盟国以外の国の外国投資家が行う対内直接投資等でその国が当該条約等の加盟国であるものとした場合に当該義務がないこととなるものに限る。)
イ 国の安全を損ない、公の秩序の維持を妨げ、又は公衆の安全の保護に支障を来すことになること。
ロ 我が国経済の円滑な運営に著しい悪影響を及ぼすことになること。
二  当該対内直接投資等が我が国との間に対内直接投資等に関し条約その他の国際約束がない国の外国投資家により行われるものであることにより、これに対する取扱いを我が国の投資家が当該国において行う直接投資等(前条第二項各号に掲げる対内直接投資等に相当するものをいう。)に対する取扱いと実質的に同等なものとするため、その内容の変更又は中止をさせる必要があると認められる対内直接投資等
三  資金の使途その他からみて、当該対内直接投資等の全部又は一部が第二十一条第一項又は第二項の規定により許可を受ける義務を課されている資本取引に当たるものとしてその内容の変更又は中止をさせる必要があると認められる対内直接投資等
4  財務大臣及び事業所管大臣は、前項の規定により対内直接投資等を行つてはならない期間を延長した場合において、同項の規定による審査をした結果、当該延長された期間の満了前に第一項の規定による届出に係る対内直接投資等が国の安全等に係る対内直接投資等に該当しないと認めるときは、当該延長された期間を短縮することができる。
5  財務大臣及び事業所管大臣は、第三項の規定により対内直接投資等を行つてはならない期間を延長した場合において、同項の規定による審査をした結果、第一項の規定による届出に係る対内直接投資等が国の安全等に係る対内直接投資等に該当すると認めるときは、関税・外国為替等審議会の意見を聴いて、当該対内直接投資等の届出をしたものに対し、政令で定めるところにより、当該対内直接投資等に係る内容の変更又は中止を勧告することができる。ただし、当該変更又は中止を勧告することができる期間は、当該届出を受理した日から起算して第三項又は次項の規定により延長された期間の満了する日までとする。
6  前項の規定により関税・外国為替等審議会の意見を聴く場合において、関税・外国為替等審議会が当該事案の性質にかんがみ、第三項に規定する四月の期間内に意見を述べることが困難である旨を申し出た場合には、同項に規定する対内直接投資等を行つてはならない期間は、同項の規定にかかわらず、五月とする。
7  第五項の規定による勧告を受けたものは、当該勧告を受けた日から起算して十日以内に、財務大臣及び事業所管大臣に対し、当該勧告を応諾するかしないかを通知しなければならない。
8  前項の規定により勧告を応諾する旨の通知をしたものは、当該勧告をされたところに従い、当該勧告に係る対内直接投資等を行わなければならない。
9  第七項の規定により勧告を応諾する旨の通知をしたものは、第三項又は第六項の規定にかかわらず、当該対内直接投資等に係る届出を行つた日から起算して四月(同項の規定により延長された場合にあつては、五月)を経過しなくても、当該勧告に係る対内直接投資等を行うことができる。
10  第五項の規定による勧告を受けたものが、第七項の規定による通知をしなかつた場合又は当該勧告を応諾しない旨の通知をした場合には、財務大臣及び事業所管大臣は、当該勧告を受けたものに対し、当該対内直接投資等に係る内容の変更又は中止を命ずることができる。ただし、当該変更又は中止を命ずることができる期間は、当該届出を受理した日から起算して第三項又は第六項の規定により延長された期間の満了する日までとする。
11  財務大臣及び事業所管大臣は、経済事情の変化その他の事由により、第一項の規定による届出に係る対内直接投資等が国の安全等に係る対内直接投資等に該当しなくなつたと認めるときは、第七項の規定による対内直接投資等に係る内容の変更の勧告を応諾する旨の通知をしたもの又は前項の規定により対内直接投資等に係る内容の変更を命じられたものに対し、当該勧告又は命令の全部又は一部を取り消すことができる。
12  第五項から前項までに定めるもののほか、対内直接投資等に係る内容の変更又は中止の勧告の手続その他これらの勧告に関し必要な事項は、政令で定める。
13  外国投資家以外の者(法人その他の団体を含む。)が外国投資家のために当該外国投資家の名義によらないで行う対内直接投資等に相当するものについては、当該外国投資家以外の者を外国投資家とみなして、前各項の規定を適用する。

第二十八条  削除

第二十九条  削除

(技術導入契約の締結等の届出及び変更勧告等)
第三十条  居住者は、非居住者(非居住者の本邦にある支店等を含む。以下この条において同じ。)との間で当該非居住者の行う工業所有権その他の技術に関する権利の譲渡、これらに関する使用権の設定又は事業の経営に関する技術の指導に係る契約の締結又は更新その他当該契約の条項の変更(以下この条、第五十五条の六、第六十九条の三第二項及び第七十条第一項において「技術導入契約の締結等」という。)のうち第三項の規定による審査が必要となる技術導入契約の締結等に該当するおそれがあるものとして政令で定めるものをしようとするときは、政令で定めるところにより、あらかじめ、当該技術導入契約の締結等について、その契約の条項その他の政令で定める事項を財務大臣及び事業所管大臣に届け出なければならない。
2  技術導入契約の締結等について前項の規定による届出をした居住者は、財務大臣及び事業所管大臣が当該届出を受理した日から起算して三十日を経過する日までは、当該届出に係る技術導入契約の締結等をしてはならない。ただし、財務大臣及び事業所管大臣は、その期間の満了前に当該届出に係る技術導入契約の締結等がその技術の種類その他からみて次項の規定による審査が必要となる技術導入契約の締結等に該当しないと認めるときは、当該期間を短縮することができる。
3  財務大臣及び事業所管大臣は、第一項の規定による届出があつた場合において、当該届出に係る技術導入契約の締結等が次に掲げるいずれかの事態を生ずるおそれがある技術導入契約の締結等(我が国が加盟する技術導入契約の締結等に関する多数国間の条約その他の国際約束で政令で定めるもの(以下この項において「条約等」という。)の加盟国の非居住者との間でされる技術導入契約の締結等で技術導入契約の締結等に関する制限の除去について当該条約等に基づく義務がないもの及び当該条約等の加盟国以外の国の非居住者との間でされる技術導入契約の締結等でその国が当該条約等の加盟国であるものとした場合に当該義務がないこととなるものに限る。次項及び第五項において「国の安全等に係る技術導入契約の締結等」という。)に該当しないかどうかを審査する必要があると認めるときは、当該届出に係る技術導入契約の締結等をしてはならない期間を、当該届出を受理した日から起算して四月間に限り、延長することができる。
一  国の安全を損ない、公の秩序の維持を妨げ、又は公衆の安全の保護に支障を来すことになること。
二  我が国経済の円滑な運営に著しい悪影響を及ぼすことになること。
4  財務大臣及び事業所管大臣は、前項の規定により技術導入契約の締結等をしてはならない期間を延長した場合において、同項の規定による審査をした結果、当該延長された期間の満了前に第一項の規定による届出に係る技術導入契約の締結等が国の安全等に係る技術導入契約の締結等に該当しないと認めるときは、当該延長された期間を短縮することができる。
5  財務大臣及び事業所管大臣は、第三項の規定により技術導入契約の締結等をしてはならない期間を延長した場合において、同項の規定による審査をした結果、第一項の規定による届出に係る技術導入契約の締結等が国の安全等に係る技術導入契約の締結等に該当すると認めるときは、関税・外国為替等審議会の意見を聴いて、当該技術導入契約の締結等の届出をした者に対し、政令で定めるところにより、当該技術導入契約の締結等に係る条項の全部若しくは一部の変更又は中止を勧告することができる。ただし、当該変更又は中止を勧告することができる期間は、当該届出を受理した日から起算して第三項又は次項の規定により延長された期間の満了する日までとする。
6  前項の規定により関税・外国為替等審議会の意見を聴く場合において、関税・外国為替等審議会が、当該事案の性質にかんがみ、第三項に規定する四月の期間内に意見を述べることが困難である旨を申し出た場合には、同項に規定する技術導入契約の締結等をしてはならない期間は、同項の規定にかかわらず、五月とする。
7  第二十七条第七項から第十二項までの規定は、第五項の規定による勧告があつた場合について準用する。この場合において必要な技術的読替えは、政令で定める。
8  前各項の規定は、非居住者の本邦にある支店等が独自に開発した技術に係る技術導入契約の締結等その他政令で定める技術導入契約の締結等については、適用しない。

第三十一条  削除

第三十二条  削除

第三十三条  削除

第三十四条  削除

第三十五条  削除

第三十六条  削除

第三十七条  削除

第三十八条  削除

第三十九条  削除

第四十条  削除

第四十一条  削除

第四十二条  削除

第四十三条  削除

第四十四条  削除

第四十五条  削除

第四十六条  削除

   第六章 外国貿易

(輸出の原則)
第四十七条  貨物の輸出は、この法律の目的に合致する限り、最少限度の制限の下に、許容されるものとする。

(輸出の許可等)
第四十八条  国際的な平和及び安全の維持を妨げることとなると認められるものとして政令で定める特定の地域を仕向地とする特定の種類の貨物の輸出をしようとする者は、政令で定めるところにより、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
2  経済産業大臣は、前項の規定の確実な実施を図るため必要があると認めるときは、同項の特定の種類の貨物を同項の特定の地域以外の地域を仕向地として輸出しようとする者に対し、政令で定めるところにより、許可を受ける義務を課することができる。
3  経済産業大臣は、前二項に定める場合のほか、特定の種類の若しくは特定の地域を仕向地とする貨物を輸出しようとする者又は特定の取引により貨物を輸出しようとする者に対し、国際収支の均衡の維持のため、外国貿易及び国民経済の健全な発展のため、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行するため、国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため、又は第十条第一項の閣議決定を実施するために必要な範囲内で、政令で定めるところにより、承認を受ける義務を課することができる。

第四十九条  削除

第五十条  削除

(船積の非常差止)
第五十一条  経済産業大臣は、特に緊急の必要があると認めるときは、経済産業省令で定めるところにより、一月以内の期限を限り、品目又は仕向地を指定し、貨物の船積を差し止めることができる。

(輸入の承認)
第五十二条  外国貿易及び国民経済の健全な発展を図るため、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行するため、国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため、又は第十条第一項の閣議決定を実施するため、貨物を輸入しようとする者は、政令で定めるところにより、輸入の承認を受ける義務を課せられることがある。

(制裁)
第五十三条  経済産業大臣は、第四十八条第一項の規定による許可を受けないで同項に規定する貨物の輸出をした者に対し、三年以内の期間を限り、輸出を行い、又は特定技術を外国において提供し、若しくは非居住者に提供することを目的とする取引若しくは当該取引に関する特定記録媒体等の輸出若しくは外国において受信されることを目的として行う電気通信による特定技術を内容とする情報の送信を行うことを禁止することができる。
2  経済産業大臣は、貨物の輸出又は輸入に関し、この法律、この法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反した者(前項に規定する者を除く。)に対し、一年以内の期間を限り、輸出又は輸入を行うことを禁止することができる。

(税関長に対する指揮監督等)
第五十四条  経済産業大臣は、政令で定めるところにより、その所掌に属する貨物の輸出又は輸入に関し、税関長を指揮監督する。
2  経済産業大臣は、政令で定めるところにより、この法律に基く権限の一部を税関長に委任することができる。

   第六章の二 報告等

(支払等の報告)
第五十五条  居住者若しくは非居住者が本邦から外国へ向けた支払若しくは外国から本邦へ向けた支払の受領をしたとき、又は本邦若しくは外国において居住者が非居住者との間で支払等をしたときは、政令で定める場合を除き、当該居住者若しくは非居住者又は当該居住者は、政令で定めるところにより、これらの支払等の内容、実行の時期その他の政令で定める事項を主務大臣に報告しなければならない。
2  前項の規定による報告は、当該報告に係る同項の支払等が銀行等又は資金移動業者が行う為替取引によつてされるものである場合には、政令で定めるところにより、当該銀行等又は資金移動業者を経由してするものとする。ただし、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律 (平成十四年法律第百五十一号)第三条第一項 の規定により同項 に規定する電子情報処理組織を使用して前項の報告をする場合には、当該銀行等又は資金移動業者を経由しないで報告することができる。

第五十五条の二  削除

(資本取引の報告)
第五十五条の三  居住者又は非居住者が次の各号に掲げる資本取引(特定資本取引に該当するものを除く。以下この条において同じ。)の当事者となつたときは、政令で定める場合を除き、当該各号に定める区分に応じ、当該居住者又は非居住者は、その都度、政令で定めるところにより、当該資本取引の内容、実行の時期その他の政令で定める事項を財務大臣に報告しなければならない。ただし、第六号に掲げる資本取引のうち第二十三条第一項の規定により届け出なければならないとされるものについては、この限りでない。
一  第二十条第一号に掲げる資本取引 居住者
二  第二十条第二号に掲げる資本取引(第六号に掲げる資本取引に該当するものを除く。) 居住者
三  第二十条第三号に掲げる資本取引 居住者
四  第二十条第四号に掲げる資本取引のうち、居住者と他の居住者との間の預金契約、信託契約、金銭の貸借契約、債務の保証契約又は対外支払手段若しくは債権の売買契約に基づく外国通貨をもつて支払を受けることができる債権の発生等に係る取引 居住者
五  第二十条第五号に掲げる資本取引(次号に掲げる資本取引に該当するものを除く。) 居住者
六  第二十条第二号、第五号及び第十一号に掲げる資本取引のうち、居住者による対外直接投資に係るもの 居住者
七  第二十条第六号に掲げる資本取引のうち、居住者による外国における証券の発行若しくは募集又は本邦における外貨証券の発行若しくは募集 居住者
八  第二十条第六号に掲げる資本取引のうち、非居住者による本邦における証券の発行又は募集 非居住者
九  第二十条第七号に掲げる資本取引 非居住者
十  第二十条第八号に掲げる資本取引 居住者
十一  第二十条第九号に掲げる資本取引 居住者
十二  第二十条第十号に掲げる資本取引のうち、非居住者による本邦にある不動産又はこれに関する権利の取得 非居住者
十三  第二十条第十二号に掲げる資本取引のうち、政令で定めるもの 政令で定める居住者又は非居住者
2  銀行等及び金融商品取引業者は、前項第五号、第十号又は第十一号に掲げる資本取引の媒介、取次ぎ又は代理をしたときは、その都度、政令で定めるところにより、当該資本取引の内容、実行の時期その他の政令で定める事項を財務大臣に報告しなければならない。
3  銀行等、金融商品取引業者及び届出者(第一項第四号又は第十一号に掲げる資本取引の当事者となる居住者であつて、財務省令で定めるところにより自己のこれらの資本取引の相手方となる者の同項の規定による報告を要しないこととしたい旨並びにその氏名又は名称及び住所その他の財務省令で定める事項を財務大臣に届け出たものをいう。以下この条において同じ。)以外の居住者が同項第四号又は第十一号に掲げる資本取引の当事者となつた場合において、当該資本取引の相手方が銀行等、金融商品取引業者又は届出者であるときは、当該居住者は、同項の規定にかかわらず、当該資本取引に係る同項の規定による報告をすることを要しない。
4  前項で定める場合のほか、居住者が第一項第五号、第十号又は第十一号に掲げる資本取引の当事者となつた場合において、当該資本取引の媒介、取次ぎ又は代理をする者が銀行等又は金融商品取引業者であるときは、当該居住者は、同項の規定にかかわらず、当該資本取引に係る同項の規定による報告をすることを要しない。
5  銀行等、金融商品取引業者及び届出者は、それぞれ、銀行等及び金融商品取引業者については第一項又は第二項の規定、届出者については第一項の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、一定の期間内に当事者となり、又は媒介、取次ぎ若しくは代理をした資本取引について財務省令で定める事項を一括して報告することができる。この場合において、その報告をした者は、政令で定めるところにより、当該報告に係る資本取引に関して財務省令で定める事項を記載した帳簿書類を作成し、これを保存しなければならない。
6  届出者は、第三項に規定する届出事項について変更があつたときは、遅滞なく、その旨及び当該変更があつた事項を財務大臣に届け出なければならない。
7  第三項の届出に関する公告、届出者の名簿の閲覧その他同項の届出に関し必要な事項は、財務省令で定める。

第五十五条の四  居住者が次に掲げる特定資本取引の当事者となつたときは、政令で定める場合を除き、当該居住者は、政令で定めるところにより、当該特定資本取引の内容、実行の時期その他の政令で定める事項を経済産業大臣に報告しなければならない。
一  第二十条第二号に掲げる資本取引に係る特定資本取引
二  第二十条第十二号に掲げる資本取引に係る特定資本取引のうち、政令で定めるもの

(対内直接投資等の報告)
第五十五条の五  外国投資家は、対内直接投資等(相続、遺贈、法人の合併その他の事情を勘案して政令で定めるものを除く。以下この条において同じ。)を行つたときは、政令で定めるところにより、当該対内直接投資等の内容、実行の時期その他の政令で定める事項を財務大臣及び事業所管大臣に報告しなければならない。ただし、第二十七条第一項の規定により届け出なければならないとされる対内直接投資等については、この限りでない。
2  外国投資家以外の者(法人その他の団体を含む。)が外国投資家のために当該外国投資家の名義によらないで行う対内直接投資等に相当するものについては、当該外国投資家以外の者を外国投資家とみなして、前項の規定を適用する。

(技術導入契約の締結等の報告)
第五十五条の六  居住者は、非居住者(非居住者の本邦にある支店等を含む。)との間で技術導入契約の締結等をしたときは、政令で定めるところにより、当該技術導入契約の締結等について、財務大臣及び事業所管大臣に報告しなければならない。ただし、第三十条第一項の規定により届け出なければならないとされる技術導入契約の締結等については、この限りでない。
2  前項の規定は、非居住者の本邦にある支店等が独自に開発した技術に係る技術導入契約の締結等その他政令で定める技術導入契約の締結等については、適用しない。

(外国為替業務に関する事項の報告)
第五十五条の七  財務大臣は、この法律の目的を達成するため必要な限度において、政令で定めるところにより、外国為替業務(外国為替取引その他の取引又は行為であつて我が国の国際収支又は対外の貸借の動向と密接に関連するものとして政令で定めるもののいずれかを業として行うことをいう。第六十八条第一項において同じ。)を行う者のうち相当規模のものを行う者として政令で定めるものに対し、当該外国為替業務に関する事項(第五十五条の三の規定による報告の対象となる事項を除く。)についての報告を求めることができる。

(その他の報告)
第五十五条の八  この法律で別に規定するもののほか、主務大臣は、この法律の目的を達成するため必要な限度において、政令で定めるところにより、この法律の適用を受ける取引、行為若しくは支払等を行い、若しくは行つた者又は関係人に対し、当該取引、行為又は支払等の内容その他当該取引、行為又は支払等に関連する事項についての報告を求めることができる。

(対外の貸借及び国際収支に関する統計)
第五十五条の九  財務大臣は、政令で定めるところにより、対外の貸借及び国際収支に関する統計を作成し、定期的に、内閣に報告しなければならない。
2  財務大臣は、前項に規定する統計を作成するため必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、関係行政機関その他の者に対し、資料の提出を求めることができる。

   第六章の三 輸出者等遵守基準

(輸出者等遵守基準)
第五十五条の十  経済産業大臣は、経済産業省令で、第二十五条第一項に規定する取引又は第四十八条第一項に規定する輸出(以下「輸出等」という。)を業として行う者(以下「輸出者等」という。)が輸出等を行うに当たつて遵守すべき基準(以下「輸出者等遵守基準」という。)を定めなければならない。
2  輸出者等遵守基準は、第二十五条第一項に規定する取引によつて提供しようとする特定技術又は第四十八条第一項の特定の地域を仕向地として輸出をしようとする同項の特定の種類の貨物が特定重要貨物等に該当するかどうかの確認に関する事項その他当該取引又は輸出を行うに当たつて遵守すべき事項について定めるものとする。
3  前項の「特定重要貨物等」とは、特定技術又は第四十八条第一項の特定の種類の貨物であつて、その特定国における提供若しくは特定国の非居住者への提供又はその同項の特定の地域を仕向地とする輸出が国際的な平和及び安全の維持を特に妨げることとなると認められるものとして経済産業省令で定めるものをいう。
4  輸出者等は、輸出者等遵守基準に従い、輸出等を行わなければならない。

(指導及び助言)
第五十五条の十一  経済産業大臣は、輸出等が適正に行われることを確保するため必要があると認めるときは、輸出者等に対し、輸出者等遵守基準に従つた輸出等が行われるよう必要な指導及び助言をすることができる。

(勧告及び命令)
第五十五条の十二  経済産業大臣は、前条の規定による指導又は助言をした場合において、輸出者等がなお輸出者等遵守基準に違反していると認めるときは、当該輸出者等に対し、輸出者等遵守基準を遵守すべき旨の勧告をすることができる。
2  経済産業大臣は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わなかつたときは、当該勧告を受けた者に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

   第七章 行政手続法 との関係

(行政手続法 の適用除外)
第五十五条の十三  第二十五条第一項、同条第二項若しくは第三項の規定に基づく命令若しくは同条第四項又は第四十八条第一項若しくは同条第二項の規定に基づく命令の規定による許可又はその取消しについては、行政手続法 (平成五年法律第八十八号)第二章 及び第三章 の規定は、適用しない。

   第七章の二 不服申立て

(不服申立ての手続における意見の聴取)
第五十六条  主務大臣は、この法律又はこの法律に基づく命令の規定による処分についての異議申立て又は審査請求を受理したときは、異議申立人又は審査請求人に対して、相当な期間を置いて予告をした上、公開による意見の聴取を行わなければならない。
2  前項の予告においては、期日、場所及び事案の内容を示さなければならない。
3  第一項の意見の聴取に際しては、異議申立人又は審査請求人及び利害関係人に対して、当該事案について、証拠を提示し、意見を述べる機会を与えなければならない。
4  前三項に定めるもののほか、第一項の意見の聴取の手続について必要な事項は、政令で定める。

(不服申立てと訴訟との関係)
第五十七条  前条第一項に規定する処分の取消しの訴えは、当該処分についての異議申立て又は審査請求に対する決定又は裁決を経た後でなければ、提起することができない。
2  前条第一項に規定する処分については、行政手続法第二十七条第二項 の規定は、適用しない。

第五十八条  削除

第五十九条  削除

第六十条  削除

第六十一条  削除

第六十二条  削除

第六十三条  削除

第六十四条  削除

   第八章 雑則

(公正取引委員会の権限)
第六十五条  この法律のいかなる条項も、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 (昭和二十二年法律第五十四号)の適用又は同法 に基き公正取引委員会がいかなる立場において行使する権限をも排除し、変更し、又はこれらに影響を及ぼすものと解釈してはならない。

(政府機関の行為)
第六十六条  この法律又はこの法律に基づく命令の規定中主務大臣の許可、承認その他の処分を要する旨を定めるものは、政府機関が当該許可、承認その他の処分を要する行為をする場合については、政令で定めるところにより、これを適用しない。

(許可等の条件)
第六十七条  主務大臣は、この法律又はこの法律の規定に基づく命令の規定による許可又は承認に条件を付し、及びこれを変更することができる。
2  前項の条件は、同項の許可又は承認に係る事項の確実な実施を図るため必要最小限のものでなければならない。

(立入検査)
第六十八条  主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、当該職員をして、外国為替業務を行う者その他この法律の適用を受ける取引又は行為を業として行う者の営業所、事務所、工場その他の施設に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させ、又は関係人に質問させることができる。
2  前項の規定により当該職員が立ち入るときは、その身分を示す証票を携帯し、関係人に呈示しなければならない。
3  第一項の規定による立入検査又は質問の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(権限の委任)
第六十八条の二  主務大臣は、政令で定めるところにより、この法律に基づく権限の一部を地方支分部局の長に委任することができる。

(事務の一部委任)
第六十九条  主務大臣は、政令で定めるところにより、この法律の施行に関する事務の一部を日本銀行をして取り扱わせることができる。
2  前項の規定により事務の一部を日本銀行をして取り扱わせる場合における当該事務の一部については、日本銀行法 (平成九年法律第八十九号)第四十三条第一項 の規定は、適用しない。
3  第一項の規定により事務の一部を日本銀行をして取り扱わせる場合においては、その事務の取扱に要する経費は、日本銀行の負担とすることができる。

第六十九条の二  削除

(主務大臣等)
第六十九条の三  この法律における主務大臣は、政令で定める。
2  この法律における事業所管大臣は、別段の定めがある場合を除き、対内直接投資等又は技術導入契約の締結等に係る事業の所管大臣として、政令で定める。

第六十九条の四  次の各号に掲げる主務大臣は、当該各号に定める規定の運用に関し、特に必要があると認めるときは、外務大臣その他の関係行政機関の長に資料又は情報の提供、意見の表明その他必要な協力を求めることができる。
一  主務大臣 第十六条第一項又は第二十五条第六項
二  財務大臣 第二十一条第一項
三  経済産業大臣 第二十四条第一項、第二十五条第一項から第四項まで、第四十八条又は第五十二条
2  外務大臣その他の関係行政機関の長は、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行するため又は国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため特に必要があると認めるときは第一号から第三号までに掲げる規定の運用に関しそれぞれ第一号から第三号までに定める主務大臣に、国際的な平和及び安全の維持のため特に必要があると認めるときは第四号に掲げる規定の運用に関し同号に定める主務大臣に、意見を述べることができる。
一  第十六条第一項又は第二十五条第六項 主務大臣
二  第二十一条第一項 財務大臣
三  第二十四条第一項、第四十八条第三項又は第五十二条 経済産業大臣
四  第二十五条第一項から第四項まで又は第四十八条第一項若しくは第二項 経済産業大臣

(経過措置)
第六十九条の五  この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

   第九章 罰則

第六十九条の六  次の各号のいずれかに該当する者は、七年以下の懲役若しくは七百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。ただし、当該違反行為の目的物の価格の五倍が七百万円を超えるときは、罰金は、当該価格の五倍以下とする。
一  第二十五条第一項又は第四項の規定による許可を受けないでこれらの項の規定に基づく命令の規定で定める取引をした者
二  第四十八条第一項の規定による許可を受けないで同項の規定に基づく命令の規定で定める貨物の輸出をした者
2  次の各号のいずれかに該当する者は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。ただし、当該違反行為の目的物の価格の五倍が千万円を超えるときは、罰金は、当該価格の五倍以下とする。
一  特定技術であつて、核兵器、軍用の化学製剤若しくは細菌製剤若しくはこれらの散布のための装置若しくはこれらを運搬することができるロケット若しくは無人航空機のうち政令で定めるもの(以下この項において「核兵器等」という。)の設計、製造若しくは使用に係る技術又は核兵器等の開発、製造、使用若しくは貯蔵(次号において「開発等」という。)のために用いられるおそれが特に大きいと認められる貨物の設計、製造若しくは使用に係る技術として政令で定める技術について、第二十五条第一項の規定による許可を受けないで同項の規定に基づく命令の規定で定める取引をした者
二  第四十八条第一項の特定の種類の貨物であつて、核兵器等又はその開発等のために用いられるおそれが特に大きいと認められる貨物として政令で定める貨物について、第二十五条第四項の規定による許可を受けないで同項の規定に基づく命令の規定で定める取引をした者又は第四十八条第一項の規定による許可を受けないで同項の規定に基づく命令の規定で定める輸出をした者
3  第一項第二号及び前項第二号(貨物の輸出に係る部分に限る。)の未遂罪は、罰する。

第六十九条の七  次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。ただし、当該違反行為の目的物の価格の五倍が五百万円を超えるときは、罰金は、当該価格の五倍以下とする。
一  第二十五条第二項の規定に基づく命令の規定による許可を受けないで特定技術の提供を目的とする取引をした者
二  第二十五条第三項の規定に基づく命令の規定による許可を受けないで同項第一号に定める行為をした者
三  第四十八条第二項の規定に基づく命令の規定による許可を受けないで貨物の輸出をした者
四  第四十八条第三項の規定に基づく命令の規定による承認を受けないで貨物の輸出をした者
五  第五十二条の規定に基づく命令の規定による承認を受けないで貨物の輸入をした者
2  前項第二号(第二十五条第三項第一号イに係る部分に限る。)の未遂罪は、罰する。

第七十条  次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。ただし、当該違反行為の目的物の価格の三倍が百万円を超えるときは、罰金は、当該価格の三倍以下とする。
一  第八条の規定に違反して支払等をした者
二  第九条第一項の規定に基づく命令の規定に違反して取引、行為又は支払等をした者
三  第十六条第一項から第三項までの規定に基づく命令の規定による許可を受けないで、又は同条第五項の規定に違反して支払等をした者
四  第十六条の二の規定による支払等の禁止に違反して、又は同条の規定に基づく命令の規定による許可を受けないで支払等をした者
五  第十七条の二第二項(第十七条の三において準用する場合を含む。)の規定による停止又は制限に違反して、外国為替取引に係る業務を行つた者
六  第十九条第一項又は第二項の規定に基づく命令の規定による許可を受けないで、同条第一項に規定する支払手段又は証券若しくは貴金属を輸出し、又は輸入した者
七  第二十一条第一項又は第二項の規定に基づく命令の規定による許可を受けないで資本取引をした者
八  第二十二条第一項の規定による資本取引の禁止に違反して、又は同項の規定に基づく命令の規定による許可を受けないで資本取引をした者
九  第二十二条第二項の規定に違反して経理した者
十  第二十三条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をして、対外直接投資を行つた者
十一  第二十三条第三項又は第五項の規定に違反してこれらの規定に規定する期間中に対外直接投資を行つた者
十二  第二十三条第七項の規定に違反して対外直接投資を行つた者
十三  第二十三条第九項の規定による変更又は中止の命令に違反して対外直接投資を行つた者
十四  第二十四条第一項又は第二項の規定に基づく命令の規定による許可を受けないで特定資本取引をした者
十五  第二十四条の二の規定による特定資本取引の禁止に違反して、又は同条の規定に基づく命令の規定による許可を受けないで特定資本取引をした者
十六  第二十五条第三項の規定に基づく命令の規定による許可を受けないで同項第二号に定める行為をした者
十七  第二十五条第五項の規定による許可を受けないで同項の規定に基づく命令の規定で定める役務取引をした者
十八  第二十五条第六項の規定に基づく命令の規定による許可を受けないで役務取引等を行つた者
十九  第二十五条の二第一項又は第二項の規定による技術の提供を目的とする取引若しくは技術記録媒体等輸出若しくは国外技術送信又は貨物の輸出の禁止に違反して取引若しくは技術記録媒体等輸出若しくは国外技術送信又は輸出をした者
二十  第二十五条の二第三項の規定による貨物の売買、貸借若しくは贈与に関する取引又は貨物の輸出の禁止に違反して取引又は輸出をした者
二十一  第二十五条の二第四項の規定による役務取引等の禁止に違反して、又は同項の規定に基づく命令の規定による許可を受けないで役務取引等をした者
二十二  第二十七条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をして、対内直接投資等をした者(同条第十三項の規定により外国投資家とみなされる者を含む。)
二十三  第二十七条第二項の規定に違反して、同項に規定する期間(同条第三項若しくは第六項の規定により延長され、又は同条第四項の規定により短縮された場合には、当該延長され、又は短縮された期間)中に対内直接投資等をした者(同条第十三項の規定により外国投資家とみなされる者を含む。)
二十四  第二十七条第八項の規定に違反して対内直接投資等をした者(同条第十三項の規定により外国投資家とみなされる者を含む。)
二十五  第二十七条第十項の規定による変更又は中止の命令に違反して対内直接投資等をした者(同条第十三項の規定により外国投資家とみなされる者を含む。)
二十六  第三十条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をして、技術導入契約の締結等をした者
二十七  第三十条第二項の規定に違反して、同項に規定する期間(同条第三項若しくは第六項の規定により延長され、又は同条第四項の規定により短縮された場合には、当該延長され、又は短縮された期間)中に技術導入契約の締結等をした者
二十八  第三十条第七項において準用する第二十七条第八項の規定に違反して技術導入契約の締結等をした者
二十九  第三十条第七項において準用する第二十七条第十項の規定による変更又は中止の命令に違反して技術導入契約の締結等をした者
三十  第五十一条の規定に基づく命令の規定に違反して貨物の船積をした者
三十一  第五十三条第一項の規定による貨物の輸出又は特定技術の提供を目的とする取引若しくは特定記録媒体等の輸出若しくは特定技術を内容とする情報の送信の禁止に違反して輸出又は取引若しくは特定記録媒体等の輸出若しくは情報の送信をした者
三十二  第五十三条第二項の規定による貨物の輸出又は輸入の禁止に違反して輸出又は輸入をした者
三十三  偽りその他不正の手段により第二十五条第一項、同条第二項若しくは第三項の規定に基づく命令若しくは同条第四項、第四十八条第一項若しくは同条第二項若しくは第三項の規定に基づく命令又は第五十二条の規定に基づく命令の規定による許可又は承認を受けた者
2  前項第十六号(第二十五条第三項第二号イに係る部分に限る。)の未遂罪は、罰する。

第七十条の二  第十八条の四(第十八条の五、第二十二条の二第二項及び第二十二条の三において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反した者は、二年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第七十一条  次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
一  第十九条第三項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をして、同条第一項に規定する支払手段又は証券若しくは貴金属を輸出し、又は輸入した者
二  第五十五条第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
三  第五十五条の三第一項又は第二項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
四  第五十五条の三第五項の規定による帳簿書類を作成せず、これに同項に規定する事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又はこれを保存しなかつた者
五  第五十五条の四の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
六  第五十五条の五第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者(同条第二項の規定により外国投資家とみなされる者を含む。)
七  第五十五条の六第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
八  第五十五条の七の規定に基づく命令の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をした者
九  第五十五条の八の規定に基づく命令の規定に違反して、報告をせず、又は虚偽の報告をした者
十  第五十五条の十二第二項の規定による命令に違反した者
十一  第六十八条第一項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
十二  第六十八条第一項の規定による質問に対して答弁をせず、又は虚偽の答弁をした者

第七十一条の二  本人特定事項を隠ぺいする目的で、第十八条第四項(第十八条の五、第二十二条の二第二項及び第二十二条の三において準用する場合を含む。)の規定に違反した者は、五十万円以下の罰金に処する。

第七十二条  法人(第二十六条第一項第二号及び第四号、第二十七条第十三項並びに第五十五条の五第二項に規定する団体に該当するものを含む。以下この項において同じ。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、第六十九条の六から前条まで(第七十条の二を除く。)の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
2  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第七十条の二の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人に対して三億円以下の罰金刑を、その人に対して同条の罰金刑を科する。
3  第一項の規定により第六十九条の六又は第六十九条の七の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、各本条の罪についての時効の期間による。
4  第二十六条第一項第二号及び第四号、第二十七条第十三項並びに第五十五条の五第二項に規定する団体に該当するものを処罰する場合においては、その代表者又は管理人がその訴訟行為につきその団体を代表するほか、法人を被告人とする場合の刑事訴訟に関する法律の規定を準用する。

第七十三条  次の各号の一に該当する者は、十万円以下の過料に処する。
一  第五十五条の三第六項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
二  第六十七条第一項の規定により付した条件に違反した者

   附 則

 この法律の施行期日は、各規定につき政令で定める。但し、その期日は、昭和二十五年六月三十日後であつてはならない。
   附 則 (昭和二五年三月三一日法律第五二号)

 この法律は、公布の日から施行する。
   附 則 (昭和二六年三月三〇日法律第五六号) 抄

1  この法律は、昭和二十六年四月一日から施行する。

   附 則 (昭和二七年七月三一日法律第二七〇号) 抄

1  この法律は、昭和二十七年八月一日から施行する。
4  改正前の外国為替及び外国貿易管理法及びこれに基く命令の規定による外国為替管理委員会の処分は、改正後の外国為替及び外国貿易管理法及びこれに基く命令の相当規定による大蔵大臣の処分とみなす。
5  この法律施行前にされた改正前の外国為替及び外国貿易管理法及びこれに基く命令の規定による外国為替管理委員会の処分の申請及びその受理は、改正後の外国為替及び外国貿易管理法及びこれに基く命令の相当規定による大蔵大臣の処分の申請及びその受理とみなす。

   附 則 (昭和二七年八月五日法律第二九九号) 抄

1  この法律の施行期日は、公布の日から起算して二月をこえない期間内において政令で定める。

   附 則 (昭和二八年九月一日法律第二五九号) 抄

1  この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和二九年四月一〇日法律第六七号) 抄

1  この法律は、公布の日から施行する。

   附 則 (昭和二九年六月一日法律第一三八号)

 この法律は、公布の日から施行する。
   附 則 (昭和三〇年八月六日法律第一四〇号) 抄

1  この法律の施行期日は、公布の日から起算して二月をこえない範囲内で政令で定める。

   附 則 (昭和三三年五月一五日法律第一五六号)

1  この法律は、公布の日から施行する。
2  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和三七年五月一六日法律第一四〇号) 抄

1  この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。
2  この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
3  この法律の施行の際現に係属している訴訟については、当該訴訟を提起することができない旨を定めるこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
4  この法律の施行の際現に係属している訴訟の管轄については、当該管轄を専属管轄とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。
5  この法律の施行の際現にこの法律による改正前の規定による出訴期間が進行している処分又は裁決に関する訴訟の出訴期間については、なお従前の例による。ただし、この法律による改正後の規定による出訴期間がこの法律による改正前の規定による出訴期間より短い場合に限る。
6  この法律の施行前にされた処分又は裁決に関する当事者訴訟で、この法律による改正により出訴期間が定められることとなつたものについての出訴期間は、この法律の施行の日から起算する。
7  この法律の施行の際現に係属している処分又は裁決の取消しの訴えについては、当該法律関係の当事者の一方を被告とする旨のこの法律による改正後の規定にかかわらず、なお従前の例による。ただし、裁判所は、原告の申立てにより、決定をもつて、当該訴訟を当事者訴訟に変更することができる。
8  前項ただし書の場合には、行政事件訴訟法第十八条後段及び第二十一条第二項から第五項までの規定を準用する。

   附 則 (昭和三七年九月一五日法律第一六一号) 抄

1  この法律は、昭和三十七年十月一日から施行する。
2  この法律による改正後の規定は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前にされた行政庁の処分、この法律の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為その他この法律の施行前に生じた事項についても適用する。ただし、この法律による改正前の規定によつて生じた効力を妨げない。
3  この法律の施行前に提起された訴願、審査の請求、異議の申立てその他の不服申立て(以下「訴願等」という。)については、この法律の施行後も、なお従前の例による。この法律の施行前にされた訴願等の裁決、決定その他の処分(以下「裁決等」という。)又はこの法律の施行前に提起された訴願等につきこの法律の施行後にされる裁決等にさらに不服がある場合の訴願等についても、同様とする。
4  前項に規定する訴願等で、この法律の施行後は行政不服審査法による不服申立てをすることができることとなる処分に係るものは、同法以外の法律の適用については、行政不服審査法による不服申立てとみなす。
5  第三項の規定によりこの法律の施行後にされる審査の請求、異議の申立てその他の不服申立ての裁決等については、行政不服審査法による不服申立てをすることができない。
6  この法律の施行前にされた行政庁の処分で、この法律による改正前の規定により訴願等をすることができるものとされ、かつ、その提起期間が定められていなかつたものについて、行政不服審査法による不服申立てをすることができる期間は、この法律の施行の日から起算する。
8  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
9  前八項に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
10  この法律及び行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律(昭和三十七年法律第百四十号)に同一の法律についすの改正規定がある場合においては、当該法律は、この法律によつてまず改正され、次いで行政事件訴訟法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律によつて改正されるものとする。

   附 則 (昭和三九年三月三一日法律第三三号) 抄

1  この法律は、昭和三十九年四月一日から施行する。
2  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和五四年一二月一八日法律第六五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(外資に関する法律等の廃止)
第二条  次に掲げる法令は、廃止する。
一  外資に関する法律(昭和二十五年法律第百六十三号)
二  外国人の財産取得に関する政令(昭和二十四年政令第五十一号)

(経過措置)
第三条  この法律による改正前の外国為替及び外国貿易管理法(以下「旧法」という。)第三十一条第一項、第三十二条第一項、第三十四条又は第三十五条の規定に基づき認められ又は許可を受けた取引又は行為については、なお従前の例による。
2  この法律の施行の際現に旧法第三十一条第一項、第三十二条第一項、第三十四条又は第三十五条の規定によりされている申請に係る取引又は行為については、これらの規定(これらの規定に係る罰則を含む。)は、この法律の施行後においても、なお効力を有する。

第四条  この法律による廃止前の外資に関する法律(以下「旧外資法」という。)第十条、第十一条第一項、第十二条第一項又は第十三条第一項の認可(次項の規定によりなお効力を有するものとされるこれらの規定による認可を含む。)を受けたものが、この法律の施行後において、当該認可を受けたところに従つて行う取引又は行為であつて、この法律による改正後の外国為替及び外国貿易管理法(以下「新法」という。)第二十条第二号、第四号若しくは第五号若しくは第二十六条第二項各号(第二号及び第五号を除く。)に掲げる取引若しくは行為又は新法第二十九条第一項に規定する取引若しくは行為を行おうとする場合には、新法第二十二条第一項、第二十六条第三項又は第二十九条第一項に規定する届出については当該届出がされたものと、新法第二十三条第一項、第二十六条第四項又は第二十九条第三項に規定する取引又は行為を行つてはならない期間については当該期間を経過したものとみなして、新法の規定(第十六条及び第二十一条第二項の規定を除く。)を適用する。
2  この法律の施行の際現に旧外資法第十条、第十一条第一項、第十二条第一項、第十三条第一項、第十三条の二又は第十三条の三の規定によりされている申請又は届出に係る取引又は行為については、これらの規定(これらの規定に係る罰則を含む。)は、この法律の施行後においても、なお効力を有する。
3  旧外資法第十三条の二に規定する株式等の取得の日又は旧外資法第十三条の三に規定する対価等若しくは対価等の請求権の取得の日がこの法律の施行前であるものについては、これらの規定(旧外資法第十三条の三に係る罰則を含む。)は、この法律の施行後においても、なお効力を有する。
4  新法第十六条の規定は、この法律の施行前に、旧外資法第十五条、第十五条の二、第十六条又は第十七条の規定により認められたものとされた外国投資家のこの法律の施行後における外国へ向けた支払については、適用しない。前項の規定によりなお効力を有するものとされる旧外資法第十三条の二又は第十三条の三の規定により指定又は確認を受けたもののこの法律の施行後における外国へ向けた支払についても、同様とする。
5  新法第二十六条第三項の規定は、同条第二項第二号に掲げる譲渡のうち、この法律の施行の日前から引き続き適法に所有する会社の株式又は持分の譲渡については、適用しない。

第五条  この法律による廃止前の外国人の財産取得に関する政令(以下「旧財産取得令」という。)第三条第一項の規定に基づき認可を受けた取引又は行為については、なお従前の例による。
2  この法律の施行の際現に旧財産取得令第三条第一項の規定によりされている申請に係る取引並びに当該取引に係る確認及び報告については、旧財産取得令第三条第一項、第七条及び第八条の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)は、この法律の施行後においても、なお効力を有する。

第六条  旧外資法第九条の二第一項の規定により開設された外国投資家預金勘定の残高の払戻しその他必要な事項については、政令で定める。
2  旧外資法第十四条第一項の規定により付された条件及びその変更に関し必要な事項は、政令で定める。

第七条  旧法、旧外資法又は旧財産取得令の規定による処分に不服がある場合の異議申立て又は審査請求については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第八条  この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる取引又は行為に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和五八年一二月二日法律第七八号)

1  この法律(第一条を除く。)は、昭和五十九年七月一日から施行する。
2  この法律の施行の日の前日において法律の規定により置かれている機関等で、この法律の施行の日以後は国家行政組織法又はこの法律による改正後の関係法律の規定に基づく政令(以下「関係政令」という。)の規定により置かれることとなるものに関し必要となる経過措置その他この法律の施行に伴う関係政令の制定又は改廃に関し必要となる経過措置は、政令で定めることができる。

   附 則 (昭和五九年五月二五日法律第四四号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は公布の日から施行する。ただし、第四条及び第五条の規定は、同日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(外国為替及び外国貿易管理法の一部改正に伴う経過措置)
第三条  第五条の規定の施行の際現に同条の規定による改正前の外国為替及び外国貿易管理法附則第三条第一項の規定によりされている届出に係る株式等の取得については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第四条  この法律の施行前にした行為及び前二条の規定によりなお従前の例によることとされる行為に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和六〇年一二月二四日法律第一〇二号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。

(外国為替及び外国貿易管理法の一部改正に伴う経過措置)
第二条  第五条の規定の施行の際現に同条の規定による改正前の外国為替及び外国貿易管理法第十条第三項(同法第十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定による外国為替業務若しくは両替業務を営む営業所の名称若しくは位置の変更の許可を受けている者又はその申請を行つている者は、第五条の規定による改正後の外国為替及び外国貿易管理法第十条第四項(同法第十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定による届出を行つたものとみなす。

(罰則に関する経過措置)
第八条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定)の施行前にした行為及び附則第四条の規定により従前の例によることとされる場合における第十一条の規定の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和六一年五月二七日法律第七〇号)

 この法律は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
   附 則 (昭和六二年九月一一日法律第八九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置)
第二条  この法律による改正前の外国為替及び外国貿易管理法(以下「旧法」という。)第二十五条の規定による許可を受けた取引であつて、この法律による改正後の外国為替及び外国貿易管理法(以下「新法」という。)第二十五条第一項、同条第二項の規定に基づく命令又は同条第三項の規定による許可を要するものについては、それぞれ、同条第一項、同条第二項の規定に基づく命令又は同条第三項の規定による許可を受けたものとみなす。

第三条  旧法第四十八条第一項の規定に基づく命令の規定による承認を受けた貨物の輸出であつて、新法第四十八条第一項若しくは同条第二項の規定に基づく命令の規定による許可又は同条第三項の規定に基づく命令の規定による承認を要するものについては、それぞれ、同条第一項若しくは同条第二項の規定に基づく命令の規定による許可又は同条第三項の規定に基づく命令の規定による承認を受けたものとみなす。

第四条  この法律の施行の際現にされている旧法第二十五条の規定による許可の申請であつて、新法第二十五条第一項、同条第二項の規定に基づく命令又は同条第三項の規定による許可を要する取引に係るものは、それぞれ、同条第一項、同条第二項の規定に基づく命令又は同条第三項の規定による許可の申請とみなす。

第五条  この法律の施行の際現にされている旧法第四十八条第一項の規定に基づく命令の規定による承認の申請であつて、新法第四十八条第一項若しくは同条第二項の規定に基づく命令の規定による許可又は同条第三項の規定に基づく命令の規定による承認を要する貨物の輸出に係るものは、それぞれ、同条第一項若しくは同条第二項の規定に基づく命令の規定による許可又は同条第三項の規定に基づく命令の規定による承認の申請とみなす。

第六条  この法律の施行前に通商産業大臣が旧法第五十三条の規定によりした輸出又は輸入の禁止は、新法第五十三条第二項の規定により通商産業大臣がした処分とみなす。

第七条  この法律の施行前に貨物の輸出又は輸入に関し旧法、旧法に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反した者に対する輸出又は輸入の禁止については、なお従前の例による。

第八条  この法律の施行前にした行為及び前条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

第九条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (昭和六三年五月三一日法律第七五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第四十二条  施行日前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係る施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第四十三条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (昭和六三年五月三一日法律第七七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

   附 則 (平成三年四月二六日法律第四〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置)
第二条  次条第三項に定めるものを除き、この法律による改正前の外国為替及び外国貿易管理法(以下「旧法」という。)第二十六条第三項の規定によりこの法律の施行の日(以下「施行日」という。)前にされた届出に係る対内直接投資等(以下「旧法の規定による届出に係る対内直接投資等」という。)で、施行日前に同条第四項に規定する対内直接投資等を行つてはならない期間(旧法第二十七条第一項又は第三項の規定により当該期間が延長された場合には、当該延長された期間)が満了したものについては、なお従前の例による。
2  附則第四条第四項に定めるものを除き、旧法第二十九条第一項の規定により施行日前にされた届出に係る技術導入契約の締結等(以下「旧法の規定による届出に係る技術導入契約の締結等」という。)で、施行日前に同条第三項に規定する技術導入契約の締結等をしてはならない期間(旧法第三十条第一項又は第三項の規定により当該期間が延長された場合には、当該延長された期間)が満了したものについては、なお従前の例による。

第三条  この法律の施行の際現に旧法第二十六条第四項に規定する対内直接投資等を行ってはならない期間が満了していない旧法の規定による届出に係る対内直接投資等で、この法律による改正後の外国為替及び外国貿易管理法(以下「新法」という。)第二十六条第三項の規定により報告しなければならない対内直接投資等に該当するものについては、施行日の前日において当該期間が満了したものとみなして、当該届出をした外国投資家は、施行日以後当該対内直接投資等を行うことができる。この場合において、当該届出は、当該対内直接投資等が行われた日において同項本文の規定によりされた報告とみなす。
2  次項に定めるものを除き、この法律の施行の際現に旧法第二十六条第四項に規定する対内直接投資等を行ってはならない期間が満了していない旧法の規定による届出に係る対内直接投資等で新法第二十七条第一項の規定により届け出なければならない対内直接投資等に該当するものについては当該届出がされた日において同項の規定による届出がされたものと、旧法第二十七条第一項又は第三項の規定により対内直接投資等を行ってはならない期間が延長された旧法の規定による届出に係る対内直接投資等でこの法律の施行の際現にその期間が満了していないものについては当該届出がされた日において新法第二十七条第一項の規定による届出がされ、同条第三項又は第六項の規定により対内直接投資等を行ってはならない期間が延長されたものとみなして、新法の規定を適用する。
3  施行日前にされた旧法第二十七条第二項の規定による勧告、同条第四項の規定による通知又は同条第七項の規定による命令に係る対内直接投資等については、なお従前の例による。

第四条  この法律の施行の際現に旧法第二十九条第三項に規定する技術導入契約の締結等をしてはならない期間が満了していない旧法の規定による届出に係る技術導入契約の締結等(居住者が届け出たものに限る。次項において同じ。)で、新法第二十九条の規定により報告しなければならない技術導入契約の締結等に該当するものについては、施行日の前日において当該期間が満了したものとみなして、当該届出をした居住者は、施行日以後当該技術導入契約の締結等をすることができる。この場合において、当該居住者に係る届出は、当該技術導入契約の締結等がされた日において同条本文の規定によりされた報告とみなす。
2  第四項に定めるものを除き、この法律の施行の際現に旧法第二十九条第三項に規定する技術導入契約の締結等をしてはならない期間が満了していない旧法の規定による届出に係る技術導入契約の締結等で新法第三十条第一項の規定により届け出なければならない技術導入契約の締結等に該当するものについては当該届出がされた日において同項の規定による届出がされたものと、旧法第三十条第一項又は第三項の規定により技術導入契約の締結等をしてはならない期間が延長された旧法の規定による届出に係る技術導入契約の締結等でこの法律の施行の際現にその期間が満了していないものについては当該届出がされた日において新法第三十条第一項の規定により届出がされ、同条第三項又は第六項の規定により技術導入契約の締結等をしてはならない期間が延長されたものとみなして、新法の規定を適用する。
3  次項に定めるものを除き、この法律の施行の際現に旧法第二十九条第三項に規定する技術導入契約の締結等をしてはならない期間(旧法第三十条第一項又は第三項の規定により当該期間が延長された場合には、当該延長された期間)が満了していない旧法の規定による届出に係る技術導入契約の締結等(非居住者が届け出たものに限る。)については、施行日の前日において当該期間が満了したものとみなして、当該届出をした非居住者は、施行日以後当該技術導入契約の締結等をすることができる。
4  施行日前にされた旧法第三十条第二項の規定による勧告、同条第四項において準用する旧法第二十七条第四項の規定による通知又は旧法第三十条第四項において準用する旧法第二十七条第七項の規定による命令に係る技術導入契約の締結等については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第五条  この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる取引又は行為に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成三年五月二一日法律第七九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に定める日から施行する。
五  第六条から第二十一条まで、第二十五条及び第三十四条並びに附則第八条から第十三条までの規定 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日

(その他の処分、申請等に係る経過措置)
第六条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び次条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)でこの法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。

(罰則に関する経過措置)
第七条  この法律の施行前にした行為及び附則第二条第一項の規定により従前の例によることとされる場合における第四条の規定の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成五年一一月一二日法律第八九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。

(諮問等がされた不利益処分に関する経過措置)
第二条  この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第十三条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(聴聞に関する規定の整理に伴う経過措置)
第十四条  この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。

(政令への委任)
第十五条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成九年五月二三日法律第五九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十年四月一日から施行する。

(経過措置)
第二条  この法律による改正前の外国為替及び外国貿易管理法(以下「旧法」という。)第十六条第一項又は第二項の規定に基づく命令の規定により許可を受けた支払又は支払の受領(以下この条において「支払等」という。)が、この法律による改正後の外国為替及び外国貿易法(以下「新法」という。)第十六条第一項から第三項までの規定に基づく命令の規定により許可を受ける義務を課されたものに該当する場合には、当該支払等は、政令で定めるものを除き、これらの命令の相当規定により許可を受けたものとみなす。
2  この法律の施行の際現にされている旧法第十六条第一項又は第二項の規定に基づく命令の規定による許可の申請に係る支払等が、新法第十六条第一項から第三項までの規定に基づく命令の規定により許可を受ける義務を課されたものに該当する場合には、当該申請については、これをこれらの命令の相当規定によりされた許可の申請とみなして、新法の規定を適用する。

第三条  旧法第二十一条第一項の規定若しくは同条第二項若しくは旧法第二十四条第一項の規定に基づく命令の規定又は旧法第二十五条第三項の規定による許可を受けた資本取引(旧法第二十条に規定する資本取引をいう。以下同じ。)又は同項に規定する取引が、新法第二十一条第一項若しくは第二項、第二十四条第一項若しくは第二項又は第二十五条第四項の規定に基づく命令の規定により許可を受ける義務を課されたものに該当する場合には、当該資本取引又は当該取引は、政令で定めるものを除き、これらの命令の相当規定によって許可を受けたものとみなす。
2  この法律の施行の際現にされている旧法第二十一条第一項の規定若しくは同条第二項若しくは旧法第二十四条第一項の規定に基づく命令の規定又は旧法第二十五条第三項の規定による許可の申請に係る資本取引又は同項に規定する取引が、新法第二十一条第一項若しくは第二項、第二十四条第一項若しくは第二項又は第二十五条第四項の規定に基づく命令の規定により許可を受ける義務を課されたものに該当する場合には、当該申請については、これをこれらの命令の相当規定によりされた許可の申請とみなして、新法の規定を適用する。

第四条  この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に旧法第二十二条第一項の規定によりされた届出に係る資本取引でこの法律の施行の際現に行われていないもの(旧法第二十三条第一項の規定の適用のある資本取引に限る。以下この条及び次条において「旧法事前審査対象資本取引」という。)が、新法第二十三条第一項の規定に基づく命令の規定により届け出なければならないとされる対外直接投資(次項において「新法事前審査対象対外直接投資」という。)に該当するものであって、施行日前に、旧法第二十三条第一項の規定により資本取引を行ってはならないとされる期間が満了したもの、旧法第二十三条第五項に規定する勧告(同条第二項に規定する内容の変更に係るものに限る。)を応諾する旨の通知がされたもの又は同条第七項の規定により内容の変更を命じられたもの(次項及び次条において「届出手続完了資本取引」という。)に該当するものであるときは、当該旧法事前審査対象資本取引は、それぞれ新法第二十三条第三項の規定により対外直接投資を行ってはならないとされる期間が満了したもの、同条第七項に規定する勧告(同条第四項に規定する内容の変更に係るものに限る。)を応諾する旨の通知がされたもの又は同条第九項の規定により内容の変更を命じられたものとみなす。
2  旧法事前審査対象資本取引が、新法事前審査対象対外直接投資に該当するものであって、届出手続完了資本取引に該当するものでないときは、当該旧法事前審査対象資本取引に係る届出については、これを当該届出がされた日において新法第二十三条第一項の規定によりされたものとみなして、新法の規定を適用する。この場合において、当該旧法事前審査対象資本取引についてあった旧法第二十三条第二項の規定による勧告又は同条第四項の規定による通知(同条第五項に規定する勧告を応諾する旨の通知を除く。)は、それぞれ新法第二十三条第四項の規定による勧告又は同条第六項の規定による通知とみなす。

第五条  旧法事前審査対象資本取引が、新法第二十一条第一項又は第二項の規定に基づく命令の規定により許可を受ける義務を課された資本取引(次項において「新法許可対象資本取引」という。)に該当するものであって、届出手続完了資本取引に該当するものであるときは、当該旧法事前審査対象資本取引(旧法第二十三条第五項に規定する内容の変更を応諾する旨の通知がされ、又は同条第七項の規定により内容の変更を命じられたものにあっては、これらの変更がされた後のもの)は、政令で定めるものを除き、新法第二十一条第一項又は第二項の規定に基づく命令の規定による許可があったものとみなす。
2  旧法事前審査対象資本取引が、新法許可対象資本取引に該当するものであって、届出手続完了資本取引に該当するものでないときは、当該旧法事前審査対象資本取引に係る旧法第二十二条第一項の規定によりされた届出については、これを新法第二十一条第一項又は第二項の規定に基づく命令の規定による許可の申請とみなして、新法の規定を適用する。この場合において、当該旧法事前審査対象資本取引についてあった旧法第二十三条第二項の規定による勧告又は同条第四項の規定による通知(同条第五項に規定する勧告を応諾する旨の通知を除く。)は、なかったものとみなす。
3  前二項の規定は、施行日前に旧法第二十四条第二項の規定によりされた届出に係る資本取引でこの法律の施行の際現に行われていないものが、新法第二十四条第一項又は第二項の規定に基づく命令の規定により許可を受ける義務を課された同条第一項に規定する特定資本取引に該当するものである場合について準用する。

第六条  旧法第二十二条第二項の規定により設けた特別国際金融取引勘定は、新法第二十一条第三項に規定する特別国際金融取引勘定とみなす。

第七条  旧法第十五条に規定する外国為替公認銀行又は両替商が施行日前に行った旧法の適用を受ける業務に係る同条の規定による報告については、なお従前の例による。
2  旧法第二十六条第三項若しくは第二十九条の規定又は旧法第六十七条の規定に基づく命令の規定により報告をしなければならないとされる事項の報告については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)
第八条  この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる事項に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第九条  附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成九年六月一八日法律第八九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十年四月一日から施行する。

   附 則 (平成一〇年六月一五日法律第一〇七号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十年十二月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一  第一条中証券取引法第四章の次に一章を加える改正規定(第七十九条の二十九第一項に係る部分に限る。)並びに同法第百八十九条第二項及び第四項の改正規定、第二十一条の規定、第二十二条中保険業法第二編第十章第二節第一款の改正規定(第二百六十五条の六に係る部分に限る。)、第二十三条の規定並びに第二十五条の規定並びに附則第四十条、第四十二条、第五十八条、第百三十六条、第百四十条、第百四十三条、第百四十七条、第百四十九条、第百五十八条、第百六十四条、第百八十七条(大蔵省設置法(昭和二十四年法律第百四十四号)第四条第七十九号の改正規定を除く。)及び第百八十八条から第百九十条までの規定 平成十年七月一日

(処分等の効力)
第百八十八条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前に改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。

(罰則の適用に関する経過措置)
第百八十九条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百九十条  附則第二条から第百四十六条まで、第百五十三条、第百六十九条及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

(検討)
第百九十一条  政府は、この法律の施行後においても、新保険業法の規定による保険契約者等の保護のための特別の措置等に係る制度の実施状況、保険会社の経営の健全性の状況等にかんがみ必要があると認めるときは、保険業に対する信頼性の維持を図るために必要な措置を講ずるものとする。
2  政府は、前項に定めるものを除くほか、この法律の施行後五年以内に、この法律による改正後の規定の実施状況、金融システムを取り巻く社会経済状況の変化等を勘案し、この法律による改正後の金融諸制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一一年七月一六日法律第一〇二号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
二  附則第十条第一項及び第五項、第十四条第三項、第二十三条、第二十八条並びに第三十条の規定 公布の日

(職員の身分引継ぎ)
第三条  この法律の施行の際現に従前の総理府、法務省、外務省、大蔵省、文部省、厚生省、農林水産省、通商産業省、運輸省、郵政省、労働省、建設省又は自治省(以下この条において「従前の府省」という。)の職員(国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条の審議会等の会長又は委員長及び委員、中央防災会議の委員、日本工業標準調査会の会長及び委員並びに これらに類する者として政令で定めるものを除く。)である者は、別に辞令を発せられない限り、同一の勤務条件をもって、この法律の施行後の内閣府、総務省、法務省、外務省、財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省若しくは環境省(以下この条において「新府省」という。)又はこれに置かれる部局若しくは機関のうち、この法律の施行の際現に当該職員が属する従前の府省又はこれに置かれる部局若しくは機関の相当の新府省又はこれに置かれる部局若しくは機関として政令で定めるものの相当の職員となるものとする。

(別に定める経過措置)
第三十条  第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要となる経過措置は、別に法律で定める。

   附 則 (平成一一年一二月二二日法律第一六〇号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。

   附 則 (平成一二年五月三一日法律第九六号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十二年十二月一日(以下「施行日」という。)から施行する。

(処分等の効力)
第四十九条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。

(罰則の適用に関する経過措置)
第五十条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第五十一条  附則第二条から第十一条まで及び前条に定めるもののほか、この法律の施行に際し必要な経過措置は、政令で定める。

(検討)
第五十二条  政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、新証券取引法及び新金融先物取引法の施行状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、新証券取引法第二条第十六項に規定する証券取引所及び新金融先物取引法第二条第六項に規定する金融先物取引所に係る制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一三年一一月二八日法律第一二九号) 抄

(施行期日)
1  この法律は、平成十四年四月一日から施行する。
(罰則の適用に関する経過措置)
2  この法律の施行前にした行為及びこの法律の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成一四年五月七日法律第三四号)

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第六十九条の四の改正規定は、公布の日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第二条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第三条  前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成一四年六月一二日法律第六五号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十五年一月六日から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第八十四条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第八十五条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

(検討)
第八十六条  政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において新社債等振替法、金融商品取引法の施行状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、新社債等振替法第二条第十一項に規定する加入者保護信託、金融商品取引法第二条第二十九項に規定する金融商品取引清算機関に係る制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一四年七月三一日法律第九八号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公社法の施行の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一  第一章第一節(別表第一から別表第四までを含む。)並びに附則第二十八条第二項、第三十三条第二項及び第三項並びに第三十九条の規定 公布の日

(罰則に関する経過措置)
第三十八条  施行日前にした行為並びにこの法律の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第三十九条  この法律に規定するもののほか、公社法及びこの法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

   附 則 (平成一四年一二月一三日法律第一五二号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)の施行の日から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第四条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第五条  前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

   附 則 (平成一五年五月三〇日法律第五四号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十六年四月一日から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第三十八条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第三十九条  この法律に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

(検討)
第四十条  政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、この法律による改正後の金融諸制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一六年二月一六日法律第一号)

 この法律は、公布の日から起算して十日を経過した日から施行する。
   附 則 (平成一六年一二月三日法律第一五四号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日(以下「施行日」という。)から施行する。

(処分等の効力)
第百二十一条  この法律の施行前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。以下この条において同じ。)の規定によってした処分、手続その他の行為であって、改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。

(罰則に関する経過措置)
第百二十二条  この法律の施行前にした行為並びにこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)
第百二十三条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

(検討)
第百二十四条  政府は、この法律の施行後三年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成一六年一二月八日法律第一五九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十七年七月一日から施行する。

   附 則 (平成一七年七月二六日法律第八七号) 抄

 この法律は、会社法の施行の日から施行する。
   附 則 (平成一七年一〇月二一日法律第一〇二号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、郵政民営化法の施行の日から施行する。

(外国為替及び外国貿易法の一部改正に伴う経過措置)
第七十六条  この法律の施行前に、第三十一条の規定による改正前の外国為替及び外国貿易法(次項において「旧法」という。)の規定により、旧公社に対して行い、又は旧公社が行った処分、手続その他の行為(同項に規定するものを除く。)は、整備法等に別段の定めがあるものを除き、同条の規定による改正後の外国為替及び外国貿易法(同項において「新法」という。)の相当する規定により郵便貯金銀行に対して行い、又は郵便貯金銀行が行った処分、手続その他の行為とみなす。
2  この法律の施行前に、旧法の規定により、旧公社法第二十四条第三項第五号に規定する簡易生命保険資金に関して、旧公社に対して行い、又は旧公社が行った処分、手続その他の行為は、整備法等に別段の定めがあるものを除き、新法の相当する規定により郵便保険会社に対して行い、又は郵便保険会社が行った処分、手続その他の行為とみなす。

(罰則に関する経過措置)
第百十七条  この法律の施行前にした行為、この附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為、この法律の施行後附則第九条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便為替法第三十八条の八(第二号及び第三号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第十三条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便振替法第七十条(第二号及び第三号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第二十七条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧郵便振替預り金寄附委託法第八条(第二号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第三十九条第二項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧公社法第七十条(第二号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為、この法律の施行後附則第四十二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる旧公社法第七十一条及び第七十二条(第十五号に係る部分に限る。)の規定の失効前にした行為並びに附則第二条第二項の規定の適用がある場合における郵政民営化法第百四条に規定する郵便貯金銀行に係る特定日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (平成一八年六月一四日法律第六六号) 抄

 この法律は、平成十八年証券取引法改正法の施行の日から施行する。
   附 則 (平成一九年三月三一日法律第二二号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、平成十九年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一  第二条第二項(第二十二号及び第二十四号を除く。)、第四条から第十条まで及び第十三条から第二十八条までの規定並びに次条、附則第五条から第七条まで、附則第九条から第十二条まで及び附則第十四条から第十八条までの規定、附則第十九条中証券取引法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十八年法律第六十六号)第百八十九条及び第百九十条の改正規定並びに同法第百九十六条の改正規定(株式等の取引に係る決済の合理化を図るための社債等の振替に関する法律等の一部を改正する法律(平成十六年法律第八十八号)附則第百二十七条の改正規定を削る部分に限る。)、附則第二十条の規定、附則第二十三条中金融庁設置法(平成十年法律第百三十号)第八条の改正規定及び同法第二十条第一項の改正規定並びに附則第二十七条の規定 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日

(処分、手続等に関する経過措置)
第二十四条  この法律の規定による廃止又は改正前のそれぞれの法律の規定によってした処分、手続その他の行為であって、この法律又はこの法律の規定による改正後のそれぞれの法律の規定に相当の規定があるものは、この附則に別段の定めがあるものを除き、この法律又はこの法律の規定による改正後のそれぞれの法律の相当の規定によってしたものとみなす。

(罰則に関する経過措置)
第二十五条  この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定)の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第二十六条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(検討)
第二十七条  犯罪による収益の移転防止のための制度については、この法律の施行状況、犯罪による収益の移転防止に関する国際的動向等を勘案し、検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとする。

   附 則 (平成二一年四月三〇日法律第三二号)

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(経過措置)
第二条  この法律による改正前の外国為替及び外国貿易法(以下「旧法」という。)第二十五条の規定又は同条の規定に基づく命令の規定により許可を受けた取引が、この法律による改正後の外国為替及び外国貿易法(以下「新法」という。)第二十五条の規定又は同条の規定に基づく命令の規定による許可を要するものに該当する場合には、当該取引は、同条の相当規定又は同条の規定に基づく命令の相当規定により許可を受けたものとみなす。
2  この法律の施行の際現にされている旧法第二十五条の規定又は同条の規定に基づく命令の規定による許可の申請に係る取引が、新法第二十五条の規定又は同条の規定に基づく命令の規定による許可を要するものに該当する場合には、当該申請については、これを同条の相当規定又は同条の規定に基づく命令の相当規定によりされた許可の申請とみなして、新法の規定を適用する。

第三条  この法律の施行前に貨物の設計、製造若しくは使用に係る技術の提供を目的とする取引、外国相互間の貨物の移動を伴う貨物の売買に関する取引若しくは役務取引等(旧法第二十五条第四項に規定する役務取引等をいう。)又は貨物の輸出に関し旧法、旧法に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反した者に対する取引又は輸出の禁止については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第四条  前二条に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(検討)
第五条  政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、新法の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、新法の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成二一年六月二四日法律第五九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第三十四条  この法律の施行前にした行為及びこの法律の附則においてなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任)
第三十五条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(検討)
第三十六条  政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律の施行状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、資金決済に関する制度について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

   附 則 (平成二六年六月一三日法律第六九号) 抄

(施行期日)
第一条  この法律は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)の施行の日から施行する。