インボイス上で、Non commercial valueの文言がある場合、無償品扱いでの通関となります。原則、どの国でもnon commercialで通関したインボイスに対して、あとから費用請求することは本来できませんが、関税についても無償品と有償品とで一部異なる扱いとなる場合があります。
特定の条件を満たす無償品については関税を課さないことがあります。
業務用や生産に用いる製品、材料などについては無償品であっても関税を課す国が多いですが、たとえば展示会で一時的に用いるため、販売用ではなく見本のため等ということであれば関税を課さずに通関可能となる仕組みを持つ等です。この場合でも、売買できないように製品に消すことのできないマークなどをつけるケースもあります。
いずれにせよ、無償品だからということですべてを免税にしていては、関税の本来の意味がなくなってしまうので、限られた条件を満たす場合のみの限定となります。
なお、無償品かどうかという問題と、そのもののバリュー(value)、つまり本来の価格の問題は別になります。無償品の輸出をする場合であっても、non commercial valueやそれに相当する文言をインボイスに記載するとしても、本来の売価となる価格は記載しておく必要があり、価格を0としたり、1円などとすることは法令違反となります。