現実支払価格

貿易取引で、実際に買い手から売り手に支払われることになる価格や、支払われた価格のことを、関税用語で「現実支払価格」と呼びます。一言で言えば、通常、インボイスに記載されている金額のことです。もっといえば、CIF価格と呼ばれる、製品の価格に仕向け港(相手国の港)までの輸送費と保険費用を加算した金額のことです。

ほとんどの関税は従価税方式をとっているため、、課税評価額(関税評価額)に関税率をかけた金額となります。この課税評価額は、以下の内容で成り立っています。

現実支払価格 + 加算要素 = 課税評価額

加算要素とは、輸入品についてのロイヤリティを貿易外で支払っている場合や、金型や部品を無償で支給し、それを用いて製造したものを輸入した場合などで、物品の価格にはオンされていないものの、輸入申告の際には加算しなくてはならないコストのこと全般を指します。